これより未知の領域。

 先週末、ハシゴした以外にも、実は観たい映画がありました。封切りは今月はじめだったのですが、TOHOシネマズで22日から上映が始まると予め知っていたため、お預けにしていた1本です。そろそろ辛抱堪らなくなってきたし、しばらく行きつけの蕎麦屋にも立ち寄っていないので観に行くか、と時間を調べてみると、夏休みの特別編成の影響で、朝早めに訪れると、もう1本ついでに観ることが出来る。そちらは「観逃してもしゃーないか」程度にチェックしていたものでしたが、興味があったことは確かなので、思い切って平日の朝からハシゴ敢行。

 まずはProduction I.G.による3DCG主体のアニメーション、人々がほったらかしにしたもので出来た異世界で、母の形見を捜す少女の冒険を描くファンタジーホッタラケの島 遥と魔法の鏡』(東宝・配給)。ストーリー的にはまあまあ、キャラクターデザインもちょっと微妙なところはあるんですが、個人的にこの作品は3Dのキャラクターと2Dの背景とを巧みに調和させたことに価値があると思います。冒頭の『まんが日本昔ばなし』を彷彿とさせるシークエンスもそうですが、現実世界での光と影の調和具合は見事。多少引っ掛かるところはあるものの、お話としても押さえるところは押さえていて、大人でも子供でも楽しめる、良質の作品でしょう。

 上映が終わるとすぐさま別のスクリーンに移動、ほとんど休憩なしで2本目へ。こちらが本命、エッセイを元に、調理係をしていた主人公の視点から南極観測隊の人々の珍妙な生態を描いたコメディ南極料理人』(東京テアトル・配給)。この設定で主演が堺雅人、というだけで要注目作品だ、と思ってましたが、実物は期待以上の傑作でした。個人的には今年に入って鑑賞した中でベスト10に加えたいぐらいお気に入り。大きなストーリーもなく、教訓も何も残らない内容なんですが、とにかく細かな描写が愉しく、全体を覆う雰囲気が快い。余裕があればもう1回スクリーンで観たいとさえ思う、ほんとーにいい映画でした。

 なお、本日鑑賞した『ホッタラケの島』で、今年に入って劇場で鑑賞した本数(重複を除く)が、生涯最多だった2005年を超えました。『ホッタラケの島』が123本目、『南極料理人』が124本目。あとはもうひたすら記録を伸ばすだけです。200本は無理でも、170ぐらいなら行けそうな気がします……数年前までは、こんなに映画を観まくる人になるとは夢にも思ってなかったんですが……。

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