年末で荷物が多いから、とかでレンタルDVDの到着が遅れがちです。……まあ私もあれこれ忙しくて未鑑賞分が溜まりがちですから、ちょうどいいのかも。それでも今日は、ちょっと長いこと手許に置きっぱなしにしていたのと、ながら観をしているドラマを鑑賞しました。
- 『デイブは宇宙船』(20世紀フォックス ホーム エンターテイメント)
詳しいことはあとで書きますが(というかもう書いた)、本国では大コケ、日本ではDVDスルーになってしまったエディ・マーフィ主演コメディ。しかし、あちらでの評判の悪さに身構えていたせいかも知れませんが、けっこー面白かった。確かに基本設定の雑さはあんまりなんですが、人間の形をした宇宙船という設定に、中の人が大勢で奮闘している、というシチュエーションを活かしたコメディと割り切って鑑賞すれば決して悪くない。ツッコミどころも楽しめるという人、すっきり笑いたいという人にはお薦めです。
- 『BONES―骨は語る― Season1 Vol.9』(20世紀フォックス ホーム エンターテイメント)
- 第17話『砂漠の恋人』
ジェファソニアン研究所のアンジェラが1年に3週間だけ逢瀬を楽しんでいた写真家の恋人が行方をくらまし、現地を訪れていたアンジェラの元に腐敗した人間の頭部が送りつけられた。アンジェラの懇願によって現地を訪れたブレナン博士とブース捜査官は、先住民が儀式に使っていた麻薬絡みのトラブルを疑って捜査する……
アンジェラのユニークな恋愛観と、アメリカの政府と先住民文化との棲み分けが話のポイント。頭部や、その後発見される遺体の状態から色々とヒントを見つけ出していくくだりは毎度ながらですが、今回の面白さは前述の点にこそ比重が置かれています。
この面々の中ではブース捜査官に次いで一般人の視点を持っているアンジェラながら、やっぱり冷静に見ると色々変わっているのです――ただ、そのユニークさを自覚し、多少なりとも罪悪感を抱いている様を示しているのが見所。そんな彼女に、いつになく気遣うブレナン博士と、気遣いながらもだからこそ己の仕事に徹するブース捜査官の、仲間意識を垣間見ることが出来るのも、シリーズの愛好者には嬉しいところ。
ただ、この主題なら2時間ぐらいの尺にしてじっくり描いた方が良かった気がします。急ぎすぎる筆運びのために、ちょっと物足りない。
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- 第18話『黒ひげの呪い』
海賊の伝説と、それを巡る発掘調査を続けていることが観光資源となっている町で、長年調査隊に加わっていた男が殺害された。彼が謎の骨を握りしめていたことからブレナン博士が駆り出され、彼女と仲間たちはそれが300年前の骨であることを突き止める。発見されたのは伝説の海賊なのか、そして男が殺された動機は、その宝に辿り着いたためなのか……?
ブース捜査官とホッジンスが海賊のお宝と聞いてお子ちゃまになる話。……いや、気持ちは解るが。
しかしこのエピソードの面白さは、いつもながらの調査中のツイスト、繰り返されるどんでん返しにいちいちインパクトがあることと、骨にまつわる謎解きのユニークさです。詳述は避けますが、ある人物のある行動が、実はブレナン博士たちを攪乱していて、思いがけない真相があとで発覚する。プロット段階からの工夫が窺えて、ミステリ者としてちょっと感心しました。シリーズを続けて観ているほどに騙される。
前回ほど舌足らずなところもなく、手頃さと充実感を味わえる好エピソードだと思います。締め括りの妙な潔さも彼ららしい。
……それにしてもこのシリーズのDVD、毎回最後に次巻の予告が収録されているんですが、3枚くらい前からずーっとブレナン博士の両親にまつわる話が仄めかされているのに、依然として登場しません。そろそろ苛々してきたんですが。こーいうのはせめて残り3巻ぐらい来たところでやって欲しい。
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