『Dr.HOUSE Season3』第6話 ケ・セラ・セラ

 極度の肥満で部屋からほとんど出なかった男性が冷たくなった状態で発見、搬出のために壁を破壊したところで、男性が実は生きていることが判明、昏睡状態の謎を解くためにハウス医師が駆り出された。脂肪の壁に阻まれて様々な検査が出来ない中、強引にMRI検査を行おうとしたときに男性は突如昏睡から覚醒する。太っている以外は健康体だ、と主張して、男性は肥満を原因と推量した診察の一切を拒むのだった……

 風変わりな導入の多いこのシリーズでも、最初屍体扱いされていた患者、というのはさすがに例がなかったはず。昏睡から目醒めるなり、肥満を原因とした病気を当て込んでの検査は認めない、と言い出すというのも特異。しかし、どちらも決してあり得ないわけではないから本篇は成立しているわけですが。

 かなり特異な設定に見えますが、しかしこの患者の言動には頷ける部分が多々ある。ちゃんと病気についての知識を身につけた人だからこそ、体格で決めつけられるのが我慢ならない。治療中に予想もしない症状を呈していくのですから、医療ミスと捉えて医師に対して不信感を抱くのも理解できる。ハウス医師と衝突して当然、と言える人物像です。

 しかも今回、ハウス医師は患者とだけでなく、前回にて彼を拘置所にブチこみ、薬物依存症かつ密売の容疑者として摘発しようと目論む刑事にも絡まれるのですから、実に心労の多い成り行きになっている。ハウス医師自身の診察のやり方と、刑事の言動にどこか似通った点があるのも、なかなかに憎い趣向です。

 終盤ではハウス自身の末路も匂わせつつ、対トリッター捜査官に新たな動きを仄めかして次回へ。なんかもう、一瞬でも脚が治ったことなんか忘れてるよな、この人。

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