最近、中小規模の配給会社がばたばたと倒れていきます。今度はTORNADO FILMが破産。少し変わったものを配給する傾向にあり、最近私が鑑賞したものだと、『変態村』や『85ミニッツ PVC-1 余命85分』、『ブリッジ』、『ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション』、『フィースト2/怪物復活』&『フィースト3/最終決戦』なんかを手懸けています。……思った以上にたくさん観ていて自分でもびっくりだ。邦画でも『ヅラ刑事』や『日本以外全部沈没』のようなカルト作品を制作しているので、実は会社名こそ知らなくても作品の知名度はそこそこにある。
……ただまあ、あまりに無秩序に作品を輸入しているため、何処で収益を確保しているのかいまひとつ外からは想像しにくい会社ではありました。この配給会社を興したのは、ALBATROSS FILM在籍中に『アメリ』を買い付けてヒットに結びつけたことで知られる叶井俊太郎という方でしたが、基本的に変なホラーを輸入したり、『えびボクサー』(実際にはあれはシャコだった気がする)が話題になったことを契機に日本で『いかレスラー』だとか『コアラ課長』だとかとんでもないネタ映画を製作したり、本来は色物志向だったようです。話のネタとしては好きだったんですが、あまり劇場に足を運んでまで観たい、という作品を集められなかった――また、映画好きにはそういうところを見抜かれて、ソフト化されてから観る、という程度の興味しか惹くことが出来なかったのがまずかったのかも。
何にしても、普通なら輸入されにくいユニークな作品が日本に届く確率が、またがくんと下がったことだけは間違いないようです。着実に新作を持ってきてくれるPresidioやBroadmedia Studiosには頑張ってもらわないとなー。
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