- 『ふたりはプリキュア Vol.13』(Marverous Entertainment Inc.)
1日1本、3日で3本、3本進んで2本下が――りはしません。遂にファーストシリーズ完結に辿り着きました。最終決戦全3話。
話としては大いに盛り上がったんですが、如何せん絵の質がいまひとつ……好評を受けて継続、そのために主力が新シリーズの基礎固めに向かってしまって、少し屋台骨がぐらいついているような印象。敵が強大すぎるから仕方ないとはいえ、伏線や工夫で仕掛けるのではなく、ほぼ力業だけで押してしまったのもちょっと残念。
とは言え、ようやく自分自身の力を発揮することが出来たポルンとか、エピローグの話運びとか、ジンとくる場面も多い。もー少し最後にメップルとミップルの見せ場も欲しかった(そうすればエピローグがもっと沁みたでしょうに)とも思いますが、まあもともと変身アイテムであることが存在意義だっただけに、こういう活かし方になってしまったのも致し方ない。鬱陶しいぐらいのラヴラヴぶりも、ポルンの登場ですっかり霞んでいたし。
そう考えれば、既に次が控えている中で、ここまでクライマックスを盛りあげたのは立派だと思います。テンションの高さ、驚きといった部分では、最初のジャアクキングとの対決までのほうが優れてましたが、第2部全体でプリキュアふたりの成長と覚悟を描いたり、キリヤの登場で仄めかしていた、敵方にもなぎさと同じ“自由への渇望”がある、という部分を掘り下げた点などは評価出来る。
あれこれ言いましたが、間違いなく現在のシリーズに繋がる魅力の端緒や試行錯誤の痕跡が認められて興味深く、そういう理屈を抜きにしても、充分に面白かった。早くから注目されるのも当然です。
――と納得したところで、なるべく早いうちに次のシリーズも借りてきます。第3期『〜スプラッシュスター』はMXテレビで再放送が始まっていて当然のようにチェックしてますので、頑張れば年内にはシリーズ全作踏破できそう。『DX3』は万全の状態で鑑賞できるぞー!!
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