今週は久々に試写会が2作品、都合3回分もあたってしまいました――重複した1本はどうするか未だに悩んでいますが、それはさておき、本日はそのうち重複していないほうの上映日。場所がTOHOシネマズ西新井なので、折角だからもう1本ついでに鑑賞してこようと考え、スケジュールを調べたところ、観たものを省きどうしても興味のないものを省き、としていった結果、主演SMAPの2本立てになってしまった。狙ったわけではなく、本当に他にちょうどいいスケジュールのものがない。まあ、もともとどちらもフリーパスが有効なうちに鑑賞しておきたかった作品だし、これもいい機会だと思って、大人しくハシゴ。しかも、窓口でチケットを発行してもらうときに、2本とも同じスクリーンを使用していたことに初めて気づきました。そんなわけで都合4時間半以上、同じ座席に座ることに。
1本目は現在公開中の作品、伝説の名作アニメを、山崎貴監督&木村拓哉主演の組み合わせで実写映画化したSFロマン『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(東宝配給)。
公開直後は「思ったよりまとも」という評価をちらほらと見受けましたが、その通り――というより、VFXをうまく活かしてドラマを作る技をちゃんと築いてきた山崎貴監督が手懸けているのですから、そこまでは予想通り。物語としても宇宙を舞台にしたSFの定石をちゃんと踏まえていて、少なくともこの手の日本映画としては優秀な出来。搭乗員たちの日常部分がどえらい不自然なのが残念ですし、オリジナルに思い入れがあるとどう感じるか、というところですが、決して悪い出来ではない。
あいだ30分挟んで、今週末より公開作品の試写会。SF作家・眉村卓が病床の妻のために1日1篇の小説を5年近く書き継いだ実話を、傑作TVドラマ『僕の生きる道』のスタッフ&キャストで脚色した『僕と妻の1778の物語』(東宝配給)。
こちらはドラマシリーズの特徴である清潔感のある映像と、間をたっぷり取った演出に、SF作家の幻視する光景を随所で映像にする手法を加え、小説のやり取りを介して夫婦の絆を優しく丹念に描いている。小説業界の理解がすごーく昔のステレオタイプに収まっているのがちょっと気になりますが、説明が煩雑にならずに済んでいるし、オールドファッションなSFのガジェットに浸っている主人公には合っている。わざとらしさもありますが、あまり押しつけがましくない、品性のある感動をたたえたいい作品。
ただ、『僕と妻の〜』のほう、どうも音声の状態が良くなかったように思います。冒頭とクライマックスでの台詞が一部聞き取りにくかったし、BGMは高音部で終始プチプチという雑音が入っていた。フィルム自体は当然ながら綺麗だったので、たぶん上映館の機器の設定あたりがおかしかったのだと思われますが……なんか微妙にムズムズするので、もう1回観直そうかしら。フリーパスが効くあいだに公開されるわけだし。
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