ただのアイドルではなかった。[午前十時の映画祭(37)]

 今週も映画鑑賞のスケジュールはキツキツです。金曜日には出来ればアレを観たい、となると水、木と連日で午前十時の映画祭を回収せねばならず――というわけで午後からお出かけ。もはや半袖で自転車に乗っても問題のない陽気になってしまった。

 TOHOシネマズみゆき座にて鑑賞した、午前十時の映画祭《赤の50本》今週の作品は、主演作品僅か3作でこの世を去った伝説の俳優ジェームズ・ディーンが見出された作品、エデンの東』(Warner Bros.配給)

 実は私、その扱いからジェームズ・ディーンをアイドル的な俳優のように感じていたのですが、この作品を観ると、現れるべくして現れた俳優だった、と解ります。とにかく冒頭からその繊細な表情が印象に残る。無軌道な行動を繰り返しながらも自分自身が傷ついているのがはっきりと伝わり、中盤でのどこか子供のような笑顔と、終盤で見せる表情との対比が見事です。ストーリー自体も傑出してますが、ジェームズ・ディーンという才能とうまく結びついて、より輝きを増した。素晴らしい――が、どーもある人物が気の毒で仕方ない。まあ無理に八方丸く収める必要もないんですけど。

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