レンタルDVD鑑賞日記その223。

 今日は遠出せず、自宅にて借りていたDVDを2本鑑賞いたしました。

 まずはSF映画の大定番のひとつ。あまりに有名すぎるオチを軸に、まあ第1作についてはひととおりは観たことがあるはずなのですが、間もなく公開されるプリクエルを鑑賞する前に、旧作を出来るだけ辿っておこうと思い鑑賞。

 どうしてもあのオチの印象が強いのですが、本篇の肝はむしろ、その特異な設定を活かした文明の諷刺、一方的なものの見方の恐ろしさを剔出したことにこそあるようです。結末を解った上で鑑賞すると、実に細やかな工夫があちこちに見受けられて唸らされる。特殊メイクや視覚効果はもはや近年のSF映画と比べるべくもありませんが、いま観ても充分に面白く、そしてメッセージ性は損なっていない。

 ていうか、これを観たあとでプリクエルの予告篇を観ると、けっこう「あ」と言わされる場面があって、噂通り意外と出来は良さそうな気がしてきました。あちらを観る前に、せめてチャールトン・ヘストン出演の『続・猿の惑星』ぐらいまでは観ておこう。可能ならティム・バートンのリメイク版の復習まで行きたいですが……

 ちなみにこのブルーレイ、ふだん鑑賞に用いているPowerDVD10ではどういうわけか観られませんでした……ディスクそのものに収められた、再生ソフトのアップデートが必要です、という警告画面が出て、進まなくなってしまう。アップデートって、先週『スター・ウォーズ コンプリート・サーガ』が再生できなかったトラブルの直後に行ってるんですが……『猿の惑星』のブルーレイは1年も前にリリースされたものなんですが……? 15日間は全機能が利用できる他の再生ソフトを導入した結果、無事再生できたので良かったようなものの、なんかもう、いよいよPowerDVDを見限るときが来た気がする……。

 このあいだ鑑賞した『バッド・ルーテナント』がなかなか良かったので、同じアベルフェラーラ監督のこれを月額レンタルのリストに入れておいたところ、あっさり届いてしまいました。1930年代、ギャング一家の末弟の死を契機に繰り広げられる愛憎のドラマです。

バッド・ルーテナント』と違い群像劇に近い描き方ですが、その虚無感、濃厚な死の匂いは共通している。回想を多用し時間軸を前後しつつ、一族の血に囚われる男たちの滑稽さ、虚しさを淡々と描き、そしてラストの衝撃に結びつける筆捌きはなかなか。個人的に贔屓にしているベニチオ・デル・トロが好演してますが、しかし秀逸なのは次男を演じたクリス・ペンです。鬼気迫る、という慣用句が実に相応しい――早逝したのが惜しまれます。

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