毎週土曜日は封切り映画鑑賞の日……とは言い条、さすがに年末のこの時期になると本数もグッと減り、だいたい23日に公開が始まってしまっている。ましてクリスマス・イヴに変にベタなものを鑑賞してしまうと、混雑でうんざりするのが想像できるので、まずは午前十時の映画祭《赤の50本》今週分を押さえてしまおう、ということに。TOHOシネマズみゆき座での上映分はかなり早くから座席指定券が購入出来るので、今週あたまには予定を決めて押さえてありました。
道中、オフィス街を除いて若干人出は多めでしたが、予想外だったのは、TOHOシネマズスカラ座・みゆき座の窓口もけっこう混雑していたこと。スカラ座のほうでやっている『タンタンの冒険』の観客かしら、と思いきや、みゆき座のほうが土曜日朝ということを考えるとかなりの人の入り。これはどうしたことだ、と思いつつ映画を観始めて……初めて理由に気づきました。
今週のみゆき座での《赤の50本》上映作品は、ある鉄道員の家族の姿を1年に亘って追った切なくも優しいドラマ『鉄道員』(イタリフィルム配給)。
……粗筋をご存知の方はお解りでしょうが、この映画、実は物語のはじまりがまさにクリスマス・イヴ、話も実質的に次のクリスマスで終わる、というまさにクリスマス・ムービーそのものだったりします。そりゃ観に来る人多いわ。映画としては、最後に何故ああなったか、の裏打ちがやや乏しいことが私にはちょっと物足りないのですが、しかしそこを敢えて裏打ちしていないからこそ優しさが沁みる、という内容で、やはりこういう日に観るのに相応しい作品だと思います……それ故に、図らずもベタなことをしてしまったことがちょっと恥ずかしく思えたりする。
近場で昼食を摂ろうにも、こういう日に初見で訪れるのはあんまり好ましくないし、行列に並ぶのもイヤ、というわけでしごく無難にファストフードで済ませました――ケンタッキーではない。ていうか今日、フリで入って簡単に購入出来ません、ケンタッキーは。
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