仕方がないのです、出来れば劇場で観ておきたい作品が、私の縄張り（おい）では今日限りで上映終了と気づいてしまったのです。18時55分スタート、と解ったら、観たいものが溜まっている以上、スケジュールの調整が出来るものをもう１本観たくなるのが人情ではありませんか?! 違う？ そうですか！
……何はともあれ、15時過ぎに出発。目的地は西新井、普段なら自転車で訪れるところですが、生憎と朝からずっと雨模様、しかしもう先送りは出来ないので、腹を括って電車にて移動。距離に対して要する電車賃が多いのが難なんですが、今回は仕方ない。電車の出発時刻を考えていなかったせいで、ギリギリになりましたが、どうにか本篇には間に合いました。
まずはついでに鑑賞する１本目、Ｊホラー界の原点と言われる鶴田法男監督最新作、志田未来と川口春奈が実名で出演し、出演する番組のなかで遭遇した出来事を、現場のカメラで描き出した『ＰＯＶ 〜呪われたフィルム〜』(東宝映像事業部配給)。鶴田法男監督作品はこれまであんまりピンと来ないことが多かったので、気になっても二の足を踏んでばかりだったのですが、今回は個人的に好きな主観撮影スタイル、しかも若い女優を本人役で使う、という発想がツボだったので、駄目であっても観ておきたい、と思っていたのです。
観てみたら、これが予想以上に良かった。こまかーく引っかかるところはありますが、語り口や繰り返される波乱にアイディアがふんだんで、ホラー映画としてなかなかの仕上がり。こっちはもうすっかりすれっからしなので、怖い、というより唸ったり感心したりしながら観ていたのですが、後ろのほうでは本気で悲鳴を挙げている女の子がいたので、怖いことも間違いない……っていうか、こういう他人の反応が感じられるところが、映画館で観る愉しさよね。
観ている途中でつまんだハイチュウが、弱っている胃に想像以上に堪えてしまったため、合間の時間は休憩所でひたすら唸って過ごし、約１時間後にふたたびスクリーンへ。
というわけでこちらが本日の本命です。吸血鬼と狼男との長年に亘る死闘をスタイリッシュな映像で描いた伝奇アクション最新作『アンダーワールド 覚醒 IN 3D』(Sony Pictures Entertainment配給)。映像ソフトで揃える……ほどお気に入りではないんですが、往年の怪奇映画的な要素を近年のスタイリッシュな映像にうまく馴染ませたアイディアをけっこう買っていますし、１作目からすべて劇場で観てますので、ここで観逃してしまうのも釈然とせず、意地で観てきました。
２作目で基本的に終息してしまった感のあるストーリーを、巧妙なアイディアで再起動しています。アクションの見せ方や細かな趣向に、シリーズを追ってきた者としてニヤリとするようなポイントが多々あり、今まで特に反感を抱くこともなくシリーズを楽しんできた人なら確実に納得のいく出来だと思います。あと、予想していたよりずっと３Ｄ方式の力強さを感じられたこともポイントが高い。旧作を超えるほどではないにせよ、安定の仕上がり。意地で観に来て良かった。
なお、明日は封切り日なので、明日も映画を観に行く……かどうか今は迷ってます。さすがに３日連続はアレだし、当初観るつもりでいた作品は、ちょっと人が多くなりそうだし……休んでいい気がしてきた。
コメント