相変わらず多忙な毎日でございますが、神保町シアターのイベント『80年代ノスタルジア』のなかで観たかった作品のひとつが、私にとって都合のいい時間帯の上映が今日限りなので、夕方からお出かけ。ちょっと早めに現地入りし、チケットを押さえたうえで、近くの喫茶店かどこかで書き物をして時間を潰すことに。開映1時間半ぐらい前に到着したのに、整理番号は24、開場時間に訪れてみると、ロビーが人でいっぱいでした。
鑑賞したのは、亡くなったのちもその名が語り継がれる相米慎二監督が新人・斉藤由貴を主役に、佐々木丸美の小説を実写映画化したミステリー・ロマンス『雪の断章−情熱−』(東宝配給)。
原作がいまひとつピンと来なかった一方で、昔斉藤由貴が好き、かつ伝説の相米監督作品をまだ観たことがなかったので、この特集で押さえておきたかった作品。……原作を評価する方には納得できないようですが、私はこっちのほうが好き。確かにミステリ性をお座なりにしているのは気になりますし、少し表現が過剰気味ではあるんですが、そのこだわりが凄い。そして、斉藤由貴が記憶していた以上に魅力的。アイドル女優としての立ち位置を守りながら、清純さのなかに妖艶ささえ滲ませている。これは確かに面白い。DVD化がなされていないのが不思議です――観てから知ったのですが、なおさら機会を逃さなくてよかった。
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