今週はちょっとスケジュールが変則的です。なるべく無駄なく、心残りを排除するためには、可能なときに出かけるに限ります――まあ要は、出来るだけ映画観に行きますよ、ってことなんですが。
本日は朝から、自転車にて渋谷へ――ただし今回は、目的地が先に決まってました。バナナマンのライブDVDの発売記念イベント整理券を確保するべく、TOWER RECORDS渋谷店に赴く、というのが第一の目的。あんまり遅くなるとそれだけ整理番号が下がってしまうので、早いうちに来たかったのです。しかし、それだけで出かけてくるのは勿体ないので、当然のように映画鑑賞もする、と。
到着早々に用事を済ませ、ちょこっとだけ衝動買いもしてから、映画館へ。なにせ目的地が先行だったので、どれを観るか、というのはギリギリまで決めあぐねていたのですが、スケジュールを調べた結果、案外迷う余地はなく、念のために第2候補も選んでおきましたが、第1候補のチケットが問題なく確保出来たので、波乱無く鑑賞へ。
訪れたのはパルコにあるシネクイント――何だかんだで2年4ヶ月ぶりの訪問です。どうも、最近はミニシアター系列の作品でも、配給会社の努力なのか劇場側の事情なのか、TOHOシネマズやユナイテッド・シネマなどでかかることが増え、何だかんだでフォローできてしまうので、ここまで駆けつけることが減ってます。まあ、そんななかでもこことシネマライズや、渋谷界隈のミニシアターは独自路線の作品をかけることが多いんですが、如何せん、自転車での移動がメインになっている昨今は後回しにしがちなのです。
鑑賞したのは、ボリス・ヴィアンの伝説的恋愛小説を、『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリー監督が原作のイメージを彼らしいヴィジュアルで再現した『ムード・インディゴ 〜うたかたの日々〜[ディレクターズカット版]』(PHANTOM FILM配給)。ゴンドリー作品が好きな私としては絶対に押さえておくべきだったのに、公開時期を見誤ってしまい、もう間に合わないか、と思っていたら、きのうの時間割調べの際に、先週末からディレクターズカット版の上映が、しかもモーニングショーで始まっていた、と気づき、これはもー他にない、と選んだ次第。
私の観たなかでは、ゴンドリー作品ベスト3に入る出来映えでした。『エターナル〜』は“記憶の削除”というモチーフ以外はむしろリアルな人間観察によって生み出されていた作品だったのが、こちらは土台からファンタジーであり、そうあることによって恋愛の華やかさと喪失の苦しみを表現している、という意味ではより監督らしさが光っている。どの程度原作通りなのか、未読の私には解らないんですが、プログラムを参照すると、冒頭のシュールすぎる光景が実は原作の描写に沿っているそうですから、むしろもともと彼によって映像化されるべき作品だったんじゃなかろーか。如何せん、1時間以上も自転車を漕いできたあとですし、最近は疲れが溜まり気味ゆえ、メリハリにやや乏しい語り口にちょっと眠気も催しましたが、完成度としては間違いなく彼の代表作のひとつになると思います――個人的な好みで言わせてもらえば、『ウィ・アンド・アイ』のほうがいいんですけど、あくまで好みです。
鑑賞後は毎度の蕎麦屋に赴いて昼食を摂り、それから帰宅――またぞろ適当な道を選んで過剰に遠回ししてしまい、家に着く頃には疲労困憊になる、という馬鹿をやってしまったので、現在も朦朧としておりますが、少しぐらい作業を進めてから寝ます。
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