梅雨の晴れ間もどきに、カラカラ気分の2本立て。

 きのうも触れた通り、フリーパスの期限終了まであと2日。木曜日はさすがに出かけられそうもありませんから、今日が最後のチャンスです。気分が許すなら午前中から1日映画館に引き籠もろうかしら、とさえ目論んでましたが、さすがにそれは色々と辛そうなので、夕方からの2本立てで我慢しました――けっきょく観たいもの色々と漏れてしまったなー。

 出かける前からちょっと落ちこみ加減でしたが、気を取り直して、まずはTOHOシネマズ日本橋へ。鑑賞したのは、深町秋生による小説を『下妻物語』『告白』の中島哲也監督が映画化した、ろくでなし親父の娘捜しをクレイジーなタッチで描く渇き。(TCX)』(GAGA配給)

 予告で察しはついてましたが、予想以上にクレイジーな内容。冒頭からむせそうな暑さのなかで、何一つ共感できない主人公の見苦しい、でもそれ故に痛快な暴走が続く。でもそんな父親よりも、娘を巡る状況の凄まじさに眩暈がします。多くの事態が入り乱れて、さすがにやりすぎだろう、という側面はあれど、人間の欲望や狂気を凝縮したかのような物語に終始圧倒されます。本当に、あまりにも毒まみれなので、迂闊にオススメは出来ませんが、映画好きなら無視できない1本だと思う。

 2本目は続いて日本橋――ではなく、有楽町へ。あいだに40分くらいあるのをいいことに、山手線でふた駅程度の距離なので、20分もあれば歩いて行けるだろう、と考え、てくてく移動。

 ……しかし、ここ数日、ちょっと体調が悪いのを甘く見てました。途中で足が痛くなり、東京駅を過ぎたあたりでいったん休憩。3分ほどで痛みが引いたので、スピードを落としつつてきぱきと足を進め、何とか上映開始には間に合いました。

 2館目はTOHOシネマズ日劇――調べてみたら今年初訪問でした。有楽町・日比谷界隈のTOHOシネマズにはそこそこ足を運んでいるので気がつかなかった。鑑賞したのは、『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督作品、火山の噴火によりわずか一夜にして消えた街の史実をベースに、そこで繰り広げられたドラマを描いた

ポンペイ(3D・字幕)』(GAGA配給)。奇しくも2作連続GAGA配給。

 さきに観た『渇き。』の定石無視な作りと比較して、まーとことん素直で、いっそ癒されました。研究はかなりされているとは言え、そこでどんな人間模様が繰り広げられたか、なんて資料があるはずもなく、だからそこで展開するドラマはたいてい定石通りだろーなー、と予想したらまったくその通り。でも、それ故に観ていてある意味では気軽ですし、終盤のスペクタクルに過剰な混ぜ物をしなかったのは好感が持てる。期待通りの娯楽映画でした。際立ったものはないですけど、『渇き。』よりは誰に勧めても問題は少ないよね。

 さすがに明日、映画を観に行くことは難しそうなので、これで今年2度目のフリーパスは終了。のべ13本でした……数としては悪くないんですが、観たかった作品の数からするとちょっと心残りが。まあ、金欠にも拘わらずそこそこの本数が稼げたので良しとしよう。

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