1ヶ月前後を基本に設定したテーマに基づいて選んだ作品を、可能な限りフィルムで上映する、というスタイルで運営されている神田の映画館・神保町シアター。折に触れ企画をチェックし、余裕があれば行きたい、とその都度考えはするんですが、上映回数が少なかったりこちらにゆとりがなかったり、でこの1年ほど足が遠のいてました。しかし今月開催されているのは、横溝正史原作映画を軸とした、謎解き映画メインの特集です。こいつぁ行くしか、と心を固め、だいぶ前からスケジュールをチェックしてありました。今週に入ってからも体調の不安などで出かけるのを渋っておりましたが、そろそろ気分が腐ってきたこともあり、今日は意地で出かけてきました。ちなみに前回、神保町シアターを訪ねたのは2014年の3月10日、見事にほぼ1年振り。
というわけで本日鑑賞してきたのは、『東海道四谷怪談』など怪談映画を多く発表した中川信夫1956年の作品、ファッションデザイナーと彼女の周辺で陸続と起きる惨劇に池部良演じる金田一耕助が挑む『吸血蛾』(東宝配給)。
非常に雰囲気はある、が話の内容があまりに雑然としすぎていまいち解りにくい。観終わってから考えればなんとなく理解できるものの、作中でもっと綺麗に筋道を通していないので、インパクトを損なってしまっている。そして、それで解ったうえでも説明のつかない出来事、犯行があるのが気になります。原作ってこんなに混沌としてたのかしら、と疑問に思って、帰宅後衝動的に原作の電子書籍版を購入してしまいました。どのみちすぐに映画の感想は書けないから、原作を読んでから改めて考えよう。ちなみに本篇の金田一は片岡千恵蔵ラインの洋装、ダンディな雰囲気ですが、役立たず感は後年の原作に準拠した金田一像に近いあたり、役割は原作に沿っているんだろうか。
鑑賞前後、久しぶりに三省堂書店を眺めてきたり、ちょこっと買い物をしてから帰宅。変な時間の帰宅となったので、試しに仮眠を取らずに過ごしてみましたが……やっぱり眠い。長年の習慣は、崩したときの影響が大きい……でも作業が滞り気味なので、いつもと同じくらいの時間までは粘るのです。
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