西新井で乃木坂の映画を観る。

 最近は時間の都合で、絶対に観ておきたい、という映画でも、封切り直後に駆けつけるのに失敗すると公開終了間際になってしまう、というのがパターンになってしまってます。今日も今日とて、これは外せないだろ、と思っていた作品が、足を運べるTOHOシネマズでは終了となってしまうため、夕方から出かけて参りました。

 TOHOシネマズ西新井は今年3度目の訪問です。オープンからしばらくは私にとって拠点になってたんですが、より近く、そして遥かに交通の便のいいTOHOシネマズ日本橋が誕生した昨年は鑑賞本数がだいぶ減り、更に新宿にもTOHOシネマズが開業したことですっかり縁遠くなっております……そして調べてみたら、今年はアイドル映画かプリキュアしか観に来ていない、という。設備やサーヴィスは間違いなくいちばんこなれているところなので、なるべく来たいのですけど。

 作品は、“AKB48の公式ライヴァル”という立ち位置で2011年に結成された乃木坂46の主要メンバー達の姿を、結成当時からの取材映像に加え、本人や母親らの証言を元に追ったドキュメンタリー悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』(東宝映像事業部配給)。ライヴに足を運ぶまでは行かないけど、こういうのはなるべく劇場で押さえたい、と思う程度にはすっかりファンなもので。

 乃木坂46を知らないひとにとって親切か、はややギリギリのところですが、関心を持ち始めたばかり、というひとでも楽しめる、しっかりとテーマのあるドキュメンタリーに仕上がっている。私の場合、AKBはどうしても評価出来ないのに何故か彼女たちは受け入れられる、と感じていたのですが、その理由がこれを観てはっきりと解った。このグループ、メンバーが本質的に普通のアイドル向きではない。熱意もあるし努力もしているけど基本がネガティヴで、最も多くセンターを張っている生駒里奈はいじめを受けていた過去があったり、白石麻衣は引きこもりに陥っていたり、そうでなくてもだいたいのメンバーがインタビューではかなり悲観的なコメントを出しがちなのです。それでも、このグループでやっていく意味、グループとの向き合い方を真剣に考え、悩んだ末にいまの形があるのが窺える。プログラムでスタッフが語るとおり、ぶっちゃけ“めんどくさい”娘たちばっかりなんですが、それ故の“アイドル”という仕事に対する誠実さや感情をしっかりと汲み取った内容なのです……そもそも私自身がかなりめんどくさいたちなので、そりゃあ目も離せなくなるわけだよ。

 余裕があれば前にもう1本観ておきたかったところですが、そこまでの余裕はなかったので、これきりで離脱。ちなみに明日は、変な時間に用事が入ってしまっているために、封切り作品の鑑賞はしません……幸運にもチケットが当たった作品があるので、出来れば早く観てしまいたかったところですけど。

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