レンタルDVD鑑賞日記その448。

  • 『ほんとにあった!呪いのビデオ64』(BROADWAY[発売])

 今夏の連作もこれにて終了。拡散し続けた祟りは果たして止められるのか、というところですが……。

 正直、だいぶ落ちてきたようです。長篇以外で採用している映像は、他のシリーズでも見かけるのと大差のない内容ばかりですし、長篇で労力を割かれた故にか、ドキュメンタリー部分で補強する工夫も乏しい。

 では連作のほうが強烈な内容だったのか、と問われると、これにも首をかしげる。いや、確かに犠牲者は多数出てますし壮絶な展開なんですが、どうも向き合うスタッフの姿勢が全般に雑なのです。とりわけ菊池くんの振る舞いは、演出就任して9作にもなるというのに未だに洗練されていないし無責任。そんな日が沈んでから山の中の捜索に行くなよ。崖から転落しかけたスタッフに「何やってんだよ!」と怒鳴りつける前に怪我を心配しろよ。あれで怪我しても不可解な力の影響じゃなくてお前の監督不行き届きで終わるだろうが!

 散々引っ張ったわりに決着が尻すぼみ……なのは『ほん呪』連作ではありがちなことなんですが、あれだけ大上段に振りかぶった最後の映像が大してインパクトを与えないのは致命的。そもそもドキュメンタリー部分においても、あれを見たから何か影響が起きた、なんて事実は触れられていないわけで、だとすれば内容そのものに大した忌まわしさを感じさせない映像にあんな前置きをつけたら却って落胆させるのは解りそうなものです。その辺の匙加減が未だに拙い。

 申し訳ありませんが、冗談抜きで、菊池くんにはもうあんまり期待できない気がしてきております……ぶっちゃけ、元演出が手懸ける『ほんとうに映った!監死カメラ』シリーズのほうが今は安定して面白いんだよなー……。

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