ふたたび時を越える穴のなかへ。

 きょうはのっけからミスを犯してしまいました。家からいちばん近いTOHOシネマズ上野で映画を観ようと思い、余裕を持って出かけたはずが、開映時間を20分遅く勘違いしていた。発券した時点で既に開映から3分経っている。とりあえずドリンクだけ購入して、大急ぎでスクリーンへ――着席したときには、ちょうど映画泥棒のくだりが終わったところでした。ギリギリだった……。
 鑑賞したのは、八目迷による小説をアニメ映画化、時間が経つ代わりに欲しいものが何でも手に入る、というトンネルを発見した少年と少女のジュヴナイル夏へのトンネル、さよならの出口』(Pony Canyon配給)。2週続けて穴に入る映画。
 非常に整ったジュヴナイルSF。設定的にファンタジー感が強まるのかと思いきや、法則性を検証して最小限のリスクで目的を叶えようとする探究があるお陰でSFとしての妙味が生まれている。しかもこの設定のお陰で、夏休みでなければいけない理由も、それ故のドラマも築かれている。設定が緊密です。
 むしろ問題は、あまりにも隙がなさ過ぎて、想像が膨らむ余地が乏しいこと。他の登場人物が過剰に絡まず無駄がないのですが、そういう余剰が醸し出す広がりが薄い。入場者特典として配布された原作者による短篇で提示した後日談でメイン2人のその後はちょっと膨らませてますが、出来れば本篇でその余白を感じさせて欲しかった――あ、そういうわけなので、鑑賞前には1行たりとて読まない方が吉です。注意書きが欲しかったな……着いたのがギリギリだったお陰で手もつけてなかったけど。
 やや辛いことを書きましたが、完成度は文句なく高い。尺も90分にも達してない手頃さで、気軽に鑑賞出来る好篇です。観てみたいけどどうしよう、と迷っているなら快くお薦めする。

 開映が早く尺もコンパクトなので、終わったのは11時15分。この時間ならまだ空いてるだろう、と思って、人気店の鴨to葱を訪れてみたら、もうけっこう並んでる。ここは回転も早いので少しくらい待つか、と悩みましたが、他の店を探すことに。
 けっきょ選んだのは、焼きあご塩らぁ麺たかはしの上野店。歌舞伎町のお店は何度か訪ねてますが、ここは初めて。前を通ってみたことはありますが、そのときは混み合っていたのです。しかしきょうは、私が入店したときには客はゼロ。しかし、私が食べているあいだにだんだん客が入ってきた。今朝の『ちむどんどん』に出てきた古舘寛治みたいな気分でした。
 食べたのは、歌舞伎町店でもお馴染みのメインメニューに岩のりを加えただけなので、初訪問ですが特にレポートはなし。しかしこの組み合わせは罪です。確実にスープが飲み干せてしまう。うっかり岩のりをだいぶ余らせて、最後はスープで和えた海苔を食べている感じでした。

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