新・午前十時の映画祭、今期の作品を押さえるべく、朝からTOHOシネマズ日本橋へ。相も変わらず天候不順が続いており、いま振っていなくても帰る時間にはどうなっているか解らないので、本日も電車移動です。……2週間くらい、まともに自転車に乗ってないな。
今期の作品は、ジョン・スタインベックの傑作小説をベースに、風変わりながらも愛に飢える青年のドラマを描き、大抜擢されたジェームズ・ディーンの存在感と相俟って映画史にその名を刻んだ名作『エデンの東』(Warner Bros.初公開時配給)。
観終わってしばらく経ってから振り返ると、「ジェームズ・ディーンが凄かった」というイメージばっかり強烈なんですが、改めて鑑賞すると、とても端正なドラマであることを思い出します。作中、キャルやその母親は自らも“悪人”と評しますが、しかしその本質は善良です。無神経で大胆ではあるけれど、誰かを不幸にしよう、などとは考えていない。しかし、愚直なまでに清廉な父アダムらにとっては、そこに受け入れがたい悪徳が見えてしまう。翻って、彼らもまた無神経に人を傷つけていることがあるのにも気づかずに。その食い違いが印象深いドラマを生み出しているわけです。それを全身で体現する、ディーンのクライマックスの演技が本当に素晴らしい。……こんな具合で、最終的にディーンに凝縮されてしまうから、彼の印象ばっかり記憶に残るんだろうな〜。
鑑賞後は昼食……なのですが、そろそろ1年以上通っているのに、未だに日本橋で食事を摂るところが見つけられていない。最近は某讃岐うどんチェーン店に行くことが増えてますが、実は店舗は日本橋ではなく神保町に近い店舗を利用しているため、自転車でないと足を運びにくい。
昨晩、色々と考えた結果、本日はあえて電車を使って寄り道することにしました――六本木へ。シネマート六本木の閉館以降、足を向ける頻度ががくんと落ちてしまった行きつけのうどん店にどーしても行きたくなった、というのもあるので。1回の乗換を厭わなければルートとしては近いし運賃もかからないのが幸いでした。
満腹になったあと、帰りもいつもと違う駅から、違う路線を経由してみました。ちょこっとだけ歩く、といえば歩きますけど、通常利用する最寄り駅だって、徒歩での移動距離はそれほど短くはないので、運動と思えば辛くはない。
電車賃が少々嵩むのが困りものですが、気持ちに余裕があるなら、今後は日本橋からの昼食コースにこのルートを選択肢として含めてもいいかも……近場で開拓しろよ、という気もしますけど、なにせ六本木の店は店員さんがこちらの顔を覚えてくれているので、気楽なのです。
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