4本目の第28回東京国際映画祭作品は、フランス人監督のサスペンス。

 第28回東京国際映画祭、4度目の参加はレイトショー枠です。上映館はTOHOシネマズ新宿、帰りの時間の遅さや空模様の不安定さを考慮し、今日も移動は電車。

 作品は、『サラの鍵』が東京国際映画祭でも好評を博したブランネール監督、『ゴーン・ガール』のギリアン・フリン原作、シャーリズ・セロンが製作と主演を兼ねる、という豪華な布陣で描くサスペンス、一家惨殺の生き残りの女性が、殺人事件のマニアたちの要請で望まないまま過去の事件の真相を探らされ、思いもかけない真実に触れる『Dark Places (原題)』(PHANTOM FILM配給)

 ちょっと期待しすぎたかな、というのが正直なところ。謎解きの語り方が雑然としていて、カタルシスや緊張の表現がうまく行っていない。過去の出来事をちりばめることで真相を段階的に観客に悟らせる組み立てはいいんですけど、その情報を登場人物がどこまで共有しているのか解りにくいので、悪い意味で反応が読みにくいのです。

 基金かあるために働かず暮らせたため、破綻寸前で嫌々過去を探る羽目になる女性の姿とか、“悪魔崇拝”が鍵となった過去の出来事の流れ、そして終盤の展開など、要素ひとつひとつはかなり興味深いんですが、組み立ての判断ミスで効果を損なってしまった印象。面白いのは面白いんですが、ちょっともったいない。

 ちなみにこの作品、配給会社は決まっていますが、公開時期などの情報はまだ出てません。色々書きましたが、決してクオリティの低い作品ではないので、興味のある方は配給会社のサイトをチェックしてくださいませ。原作は小学館文庫より『冥闇』のタイトルで発売中。

 時間が遅めなので、鑑賞前に近くで夕食を摂ることにして出かけたのですが、もう終わったと解っているのに、何となく大つけ麺博に足を向けそうになる私がいるのでした……代わりに近くのラーメン屋で探そうかともしましたが、ピンと来なかったので、何度か入ったことのあるうどん屋で済ませました。

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