『雨女』初日舞台挨拶付上映atユナイテッド・シネマ豊洲。

 週末は封切り作品鑑賞の日、と言ってますが、素直に当日封切りの作品を観たのはだいぶ久しぶりではなかろうか――感想をアップした『デッドプール』は週末封切りではなかったですし。

 本日の目的地はユナイテッド・シネマ豊洲。鑑賞したのは、『呪怨』シリーズの清水崇監督が、4DX専用で撮った短篇ホラー雨女』(ユナイテッド・シネマ配給)

 初日の初回、ということで、舞台挨拶付つきです。登壇者は主演の清野菜名、その恋人役の柳俊太郎、そして清水監督。

 こういう挨拶はたいてい天候や上映時間を取っかかりにするものですが、雨が降らなかったことを愚痴る登壇者ばかり、というのはこの作品ならでは、でしょう。どうも清野菜名に晴れ女の疑いがあるようで、撮影中もまったく雨が降らず、機械的に雨を降らせてばかりだったそうです。それは本篇映像でも確認できました。

 そしてホラー映画といえばお馴染み、怪奇体験はなかったか? という質問も飛びましたが、結局のところなかった模様。けっこう大事なシーンの撮影でカメラが止まったことがあったそうですが、それは雨を降らせすぎて機材に影響が出ただけだそうですし、柳俊太郎に至っては、泊まり先に酒と塩を持参して防御態勢は万全だったとか。ホラー作品を撮った経験の豊富な清水監督は、そういうエピソードをなるべくストックしておきたかったそうで、ここでもちょっと残念そうでした。

 ひととおり話が済んだあとは恒例のフォトセッション。ここで劇中の“雨女”が傘持参で登場して、清野菜名に傘を手渡したのですが、そのあと3人の背後、横の方にずっと佇んでいたので、異様に目につく。最終的に監督と清野菜名のあいだに立たされて撮影に加わってましたけど、あれは端っこに映っているパターンのほうが面白い気はする。

 挨拶が済むと本篇です。いかにも清水監督らしい、静かで雰囲気のあるホラーにはなっているのですが……正直なところ、私には色々と物足りなかった。ストーリー的には、あまりにも説明不足が多すぎてぼやけた感があり、4DXの効果を活かす演出が出来ていたか、という点も少々微妙。本当に水滴が降ってくるので、雨の場面の臨場感は素晴らしいのですが、怪奇現象の表現はもっと繊細に組み立てて欲しかった。4DXの楽しさを活かしている、という意味では『ボクソール★ライドショー』のほうが上手でした。

 ただ、客席の反応は上々だったので、恐らくホラーに不慣れな人や、素直に恐がれる人なら、普通のホラー映画より浸れるはずです。尺が短いので、他の作品のついでにお化け屋敷気分で楽しむにはちょうどいい……とはいえ、次はもうちょっと練って欲しいところ。

 朝一番の回、本篇の尺は35分なので、舞台挨拶込みでも劇場を出た時点でまだ11時になっていない。書店で軽く買い物したり、いつものお店で昼食を摂ったり、とひととおりのコースを辿っても、家に帰り着いたのは13時前。とても楽だった……と言いたいところですが、朝、出るのがけっこうギリギリで、行きは全速力で移動してましたから、それなりに疲れているのでした。もうちょっと余裕を持って動こうよ自分。

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