黄泉比良坂を登った先は地獄でした。

 このところ、意識しないと六本木まで足を運ぶことがなくなってしまいました。よく行っていたうどん店ともちょっとご無沙汰だったので、今日はauマンデイを利用してチケットを確保のうえ出かけて参りました。

 ……真夏日に自転車で坂を登るのはヘヴィでしたよ。うっかり水分を持ってくるのを忘れてしまい、道中で急遽コンビニに立ち寄るタイムロスも犯したせいで、劇場入りはギリギリになってしまいました。予告篇はあらかた観逃しましたが、本篇には間に合ったので良しとしよう。

 本日、あえてTOHOシネマズ六本木ヒルズで鑑賞したのは、宮藤官九郎監督最新作、不慮の事故で急逝した高校生が、初恋の女の子に会いたい一心で奮闘する“地獄”のロック・コメディTOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(東宝×Asmik Ace配給)

 予告篇を観たときから気になっていた1本でしたが、期待通りの面白さ。クドカンの映画はそんなに観てませんが、少なくとも私が観た範囲では最高、と言い切れます。いい加減な部分も多々あるんですが、それを飲み込むシチュエーションと描写の面白さが絶品。実際の“地獄”観を援用しつつもぶっ飛んでいる地獄のルール、色々とおかしい登場人物たち。随所に大物のミュージシャンを取り込み、笑いを誘いつつも本格的な音楽で痺れさせる。教訓も何もあったもんじゃありませんが、結果としてスカッとする良き娯楽作品でした。本篇は特に演奏シーンの音響に迫力があるので、映画館で観るのをお勧めします。

 鑑賞後、本来の目的であるうどん店での昼食を済ませたあとはダラダラと帰宅……しかし、体力を消耗しまいとダラダラ自転車を漕いでいても、真昼の熱い陽射しから着実にダメージを被り、帰り着く頃にはヘロヘロなのでした。

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