月曜は隔週で午前十時の映画祭を観に行く日、というのが基本のペースになってますが、そのあいだの月曜は月曜で、auマンデイのサービスによってネット経由でも1100円でチケットが購入出来る。ポップコーンセットも半額以下で購入出来ますし、せっかくのサーヴィスなんだから利用しない手はないよな、という具合に、なんとなく毎週のように映画館に通うことになっちゃってます。今日も今日とて、金曜深夜、日付が変わった直後にチケットを確保しておりましたので、春を告げる突風のなかお出かけ……土日の強行軍で消耗した体力が恢復してないというのに。
訪れたのは本日もTOHOシネマズ日本橋。鑑賞したのは『ザ・ウォーク』のロバート・ゼメキス監督がブラッド・ピットとマリオン・コティヤールを招き、戦時のフランス領モロッコとイギリスを舞台に、特殊作戦のさなかに結ばれた夫婦を襲う事件を描いた『マリアンヌ』(東和ピクチャーズ配給)。
堂々たる王道サスペンスにしてメロドラマ。見出しにも書きましたが、ブラッド・ピット版の『カサブランカ』を志向した、という捉え方も出来そうな作品です。謎やピンチがもたらす緊張感よりも、それがもたらす苦悩が中心なので、ミステリ的な興趣には乏しい、とも見えますが、しかし観終わってから振り返ると、いったいどの時点で心境の変化が起きたのか、そこからどんな葛藤があってこういう展開になるのか、という点を掘り下げて読み解くことが出来る。実際に『カサブランカ』にオマージュを捧げた美術をはじめ、巧みに第二次世界大戦中のムードを再現した映像、それぞれが魅力的なシチュエーションと味わい深い演技、といい意味でクラシカルな手触りのある秀作です。中盤、ちょっと怠いかな、という印象もあるにはありますが、全体ではいい作品だと思います。
鑑賞し終わって劇場を出ると、朝よりも風が強い。これ帰れるかな、という不安に襲われつつも、ちょこっと買い物をしてから帰宅。
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