レンタルDVD鑑賞日記その563。

心霊 ~パンデミック~ フェイズ9 [DVD]

心霊 ~パンデミック~ フェイズ9 [DVD]

 9月リリースの『心霊〜パンデミック〜』第9巻。死体洗いのアルバイトをした挙句に自殺した男の最後を捉えた“ほるまりる”、何かに追われている妄想を抱いて自転車にカメラを取り付けた結果撮られた異様な出来事“つけられたのか”、管理する事故物件で奇妙な体験をした男性と共に取材陣が現地に踏み込む“てがたがついた”など6篇を収録。

 初期は岩澤宏樹監督の『心霊玉手匣』シリーズを彷彿とさせる取材の奥行きとエピソードの繋がりが恐怖や不気味さを膨らませて好感触だったんですが、最近は「フィクションにしても限度があるやろ」とツッコみたくなる不自然さが目立ち始めていた。それでもまだ映像やシチュエーションそのものが面白いので許せたんですけど、今回はそれもまた微妙です。

“つけられたのか”とか“それは、ぬすまれる”あたりはまだしも、大前提となるアルバイトの設定や説明にリアリティがない“ほるまりる”はかなり致命的。それを冒頭に持ってきてしまうあたりがまた良くない。

 百歩譲って、状況の不自然さを飲むとしても、せめてその辺を含む背景に取材でツッコミを入れるくだりくらいあっても良さそうなものですが、それすらなく、放りっぱなしの話ばかりなのも気になります。“つけられたのか”も“だれのものか”も“てがたがついた”も、あれが撮られたあとこそ観る方は気になるんですけど。ていうか誰がこの映像や情報をスタッフに提供したんだよ?! その後はどうした?!

 間もなく大台となる10巻目がリリースされるシリーズですが、正直なところあんまり期待が持てそうにない……。

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