“It's Showtime, folks!”

 火曜日は午前十時の映画祭9を観に行く日。今日は天気も保ちそうなので、自転車にてお出かけ……もーちょっとこまめに漕がないと、体力がなかなか戻りません。

 いつものTOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した今日の作品は、『シカゴ』を作ったことでも知られるボブ・フォッシー監督作品、ショー・ビジネスで成功を収めながらも自堕落な生活を送った男の姿を、作中作も含め多彩なミュージカル・シーンで彩って描きだしたオール・ザット・ジャズ』(20世紀フォックス初公開時配給)

 あんまり情報を仕入れずに観たもので、もっと華やかなミュージカル映画を想像してたのですが――華やかと言えば華やかですが、しかし表現は思いのほか深い。序盤はオーディションの様子をひたすらと説明なしに見せていき、それから突然、主人公ジョー・ギデオンが自らの胸中を語る場面が挿入されたりするので、風変わりなドキュメンタリーのようにも見える。しかし、そこにミュージカル・パートが挟まり、更に不穏な描写が蓄積していくことで、次第に意味合いが変わってくる。ミュージカルという手法を映画的に、ディープに応用した意欲作でした。これを完成させて数年で監督が実際に鬼籍に入っていることを思うと余計に意味深な作品でもある。

 ちなみに次回から黒澤明のターンになります。『七人の侍』『用心棒』そして『椿三十郎』の3作連続。後者2作はリメイクしか観たことがないので楽しみ。しかし『七人の侍』は……いい映画だし好きは好きなんですが、如何せん長いので、観ようと思うと覚悟が要ります。再来週までに気合いを入れておかねば……。

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