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昨年6月iリリースされた怪奇ドキュメンタリーの新シリーズ『心霊スパイラル001』を鑑賞しました。取り壊す予定の家の中を調べていた家族のカメラが奇妙なモノを捉える“祖母の家”、投稿者が山中で見つけた廃墟で遭遇した怪異を探るうちに、土着信仰の影響が浮かび上がってくる長篇“僧侶の祟り”など6篇を収録。
またぞろ新しいシリーズが始まってました。まあ、あんまり期待せず、とりあえず第1巻を借りてみたのですが、意外と悪くない。
多くの怪奇映像が背景についての取材なし、しかも現象的に似たり寄ったりだったり、肝心の不自然なものが観づらくて解りにくかったり、取材パートはなくていいとしても後日談ぐらいは確認すべきなんじゃないの? という話があったり、と作りに粗さ、軽率さが目立ちますが、ドキュメンタリーパートにたっぷりと尺を設けた長篇が、思いのほか見応えがあります。
廃墟に、投稿者の周囲で起きる変化、土着信仰といったモチーフひとつひとつはありがちなんですが、不慣れなスタッフが投稿者へのインタビューや現地調査、専門家の協力も得て、場所すらもなかなか判然としない廃墟とそこでの怪奇現象の正体に迫っていくくだりはなかなか面白い。クライマックスでスタッフ自身が怪異に遭遇するのも、お決まりではあるのですが、随所でスタッフの本音などを織り込んでいるお陰で、クライマックスの印象がドラマティックになっている。
怪奇ドキュメンタリーとしての信憑性は少々損ねる作り方なんですが、観ている分には面白い。来月には3巻がリリースされるようなので、しばらくは追ってみます。
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