ちょこちょこ映画は観に行っていた、とは言い条、基本的に私は守備範囲が広いので、このペースでは気になる作品はとうていフォローできてませんでした。アニメ系で見落としてしまったのが幾つかあるし、ミニシアターも幾つか漏らしている。そんななかで、しかしこれだけは出来れば外したくない、というのがそろそろ上映を終えてしまう。なまじ4DXだScreen Xだ、と対応している規格が多いので目移りしてしまい、どこで観るかも決めかねていたのですが、もう悩んでいる場合ではなくなってきたので、チケットが買える時期になるなりすぐさま購入、昨晩、夕食をちょこっとだけ早めに済ませた後で出かけてきました。
何度も天気予報とにらめっこし、ギリギリまで保つだろう、と判断して、移動にはバイクを利用。平日とはいえ夜の新宿にバイクを駐めといて大丈夫か? という不安はありましたが、それよりは終電間近の混雑に乗りたくなかった――走っている途中で行く手に雷の閃光を二度ぐらい見て、もう帰りは降られることを覚悟した。劇場に近いところの駐車場を押さえると、いつもはバイクに引っかけておくヘルメットを持っていくことに……観念はしたが、びしょ濡れのヘルメットを被ることだけは避けたかったの。
訪れたのは3ヶ月ぶりの新宿ピカデリー。鑑賞したのは、“マーヴェル・シネマティック・ユニヴァース”最新作、『アベンジャーズ/エンドゲーム』のあとの世界に舞い戻ったスパイダーマンことピーター・パーカーが修学旅行で災難に遭う『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(字幕・2D)』(Sony Pictures Entertainment配給)。
マーヴェル帰還後2本目の単独作ですが、しかし今回もしっかりスパイダーマンのテイストは維持している。未熟で青臭くて、しかしそれ故に自らの与えられたギフトに悩み、成長していく。しかし今回感心したのは、『~エンドゲーム』のあと、というあまりにも壮絶な災厄を経たあとの世界だからこその出来事と事件、そして敵をしっかりと描いているという点。シリーズがあまりにも長大化して予備知識が多数必要になることはあまり喜ばしくない、と個人的には思ってるんですが、そこに意味を与えてしまうのはさすがマーヴェル・スタジオ……でもこの終わり方はあんまりだ。これがMCUフェーズ4の最後、という位置づけですが、この結末を踏まえてのフェーズ5もなんだか大変なことになりそうです。
ちなみにこの作品、公開からもう2ヶ月ほど経ちますが、先月オープンしたばかりのグランドシネマサンシャインでは、Screen Xに4DXの効果を加えた豪華版を上映している。料金がだいぶ高くなるし、そこまでは望まないから、と選ばなかったんですが……ちょっと後悔してます。確かに、あのアクション・シーンは仕掛けを上乗せして鑑賞する価値があった。
劇場を降りていくエスカレーターから外の景色を眺めると、案の定、地面は濡れている。映画を観ているあいだにだいぶ降ったらしい。ただ幸いにも、私が劇場を出る頃にはかなり小雨になっていて、さほど濡れることもなく帰りつくことが出来ました。まあ、多少しっとりはしましたけど、どーせすぐに風呂に入るし。
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