8月もあと3日。作業が片付かず、だいぶ観逃してしまった作品も出てしまいましたが、これだけは外せない、と思っていた1本はまだ劇場でかかっている。私にいちばん都合のいい午前中の回はありませんが、夕方から出かけて早めに帰宅出来る、ちょうどいい頃合いの時間にかかっていたので、ネット経由で座席を確保の上、バイクにて出かけました――そろそろ長雨の時期が迫ってきたので、走れるうちに走っとかないとね。
やって来たのは新宿。高島屋近くのバイク専用駐車場にバイクを突っ込んで、本日の映画館、新宿武蔵野館へ。鑑賞したのは、『マーターズ』でホラー映画史にその名を深々と刻みこんだ鬼才パスカル・ロジェ6年振りの新作、壮絶な暴力と恐怖のなかに叩きこまれた家族を、ひとひねりしたプロットで描きだした過激なホラー『ゴーストランドの惨劇』(ALBATROS FILM配給)。
……ほんとは公開直後に観るつもりだったのです。新耳袋ライブのついでに観ようと思ったらスケジュールが合わず、その後は作業も詰まっていた関係で、だいぶ遅くなってしまいました……だって、この監督の映画はMP削るから、気合を入れないと辛いんだもの。疲れてるときに観たらダメージでかそうだし。
そして期待通り、やっぱり酷い映画でした(賞賛です)。実のところ、仕掛け自体は察しがついてしまったんですが、だから何だ? と言わんばかりに神経をガリガリと抉る描写で畳みかける。非常にこの監督らしい手管ですが、しかし家のデザインやちりばめられた人形をはじめとするガジェット、そして重い余韻を残しつつもはっきりとカタルシスをもたらす結末までの構成と、映画作りは間違いなく洗練されている。観終わってしばらく夢に見てしまいそうな、まさしく極上の悪夢。だいぶ気合を入れて臨みましたが、やっぱりもっと早く観るべきでした。傑作。
せっかく新宿まで来たので、少し寄り道をし、軽く本を買ってから帰途へ。木曜日ならそんなに道は混んでないだろう、と思いきや、夏休みも終わりが近く、しかも明日に五十日の金曜、という道路状況的に最悪な組み合わせが待っているせいか、まあまあ混雑してました。間近に控えた大きな楽しみを前に怪我をするのも厭なので、慎重に走って帰宅。
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