今日の映画鑑賞は夕方から。日中はゆっくりして、日が暮れてからTOHOシネマズ上野へ、徒歩で向かいました。徒歩です。だいぶ恢復してきたので、どのくらい歩けるか確かめたかったのです。歩けます。余裕でした。スピードがもうちょっと欲しいのは相変わらずですが、持久力などはほぼ恢復したようです。
鑑賞してきたのは、『ライフ・オブ・パイ』のアン・リー監督最新作、ウィル・スミス演じる暗殺者が自らの若きクローンと対決するアクション『ジェミニマン(字幕・3D+inHFR)』(東和ピクチャーズ配給)。
内容的には正直、それほど意外性はありません。納得して貰えるか解りませんが、ざっくり言って片方が若い『シックス・デイ』。若々しいウィル・スミスの再現度、それが激しいアクションに臨むさまは確かに技術の向上を窺わせますが、ストーリーの骨子はもう見慣れたものです。
本篇の価値は、毎秒120コマという圧倒的精密さで撮影された映像そのものにある、と言っていい。冒頭、駅のホームでの描写がありますが、電車が飛び出してくるかと思いました、本気で。人物にしても鏡に映る風景にしても、驚くほどに質感が伝わってくる。そのうえで更に、被写体と併走しての撮影や、主観視点での映像も交え、極限までこの技術のポテンシャルを引き出そうとしているのに感動します。あと、カタコンベでの格闘シーン、真っ暗な中で戦ってるふたり&カメラに気を遣ってライフルの照明で照らし続けてくれるダニー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)の有能さにも。
今回私は、この撮影技術に対応した3D+HFRという規格で鑑賞してきたわけですが、むしろ気になるのは、通常の3Dで観たらどうなるのか、更に2Dだとどうなるか、です――前述した通り、アイディア自体はそれほど目新しいものではないので、たぶん凡庸なアクションに感じるはず。出来たら3D+HFRでの鑑賞をお勧めしたい。ほんとにこの映像は一見の価値があると思う。
上映終了は20時40分、早く夕食を摂りたいので、帰りはさすがに電車を利用しました。2ヶ月くらい前までは、ホームに上がるためわざわざエレベーターやエスカレーターを探し歩いたものですが、もう階段を上がるのもさほど苦ではなくなりました。むしろ鍛えるためにもーちょっと積極的に使いたいくらい。ここまで戻すのに随分かかってしまった……。
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