『僕の歩く道』第十一話

 カウンセラーの堀田(加藤浩次)は、輝明(草なぎ剛)を施設に入れることを薦める。一般的に自立する年齢であり、自閉症の人同士が支え合うグループホームも存在する。他人が考えるほど、彼らにとって悪いことではないのだ、と。しかしその一方で、秀治(佐々木蔵之介)はロードレースに出たいという輝明の夢を実現する手助けをする決意をし、都古(香里奈)は河原と訣別する――輝明が自分を必要としていたのではなく、自分が彼の存在を必要としていたのだと自覚して。

 これまでのすべてを凝縮しながら、決して派手ではない、相変わらず穏やかな大団円。それぞれにひとまずの締め括りを齎して、輝明自身にも妥協のないラストを与えたのは立派です。涙が流れて止まらない結末、というのでは決してありませんが、じんわりと沁みるいいラストでした。

 強いて言うなら久保園長(大杉漣)と古賀(小日向文世)が仲良くなりすぎなのが気になりましたが、あとはもう着実で言うことなし。序盤はあれこれ言いましたが、最終的には安心して観られる作品になってくれました。お陰で書くことなくなってしまった。

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