先月、TSUTAYAのレンタル年会費を支払ったときに貰った無料チケットが今日で期限切れだったので、急ぎ消化するために借りてきました。無料になるのは旧譜か準新作だけだったのですが、ついでなのでお金を払って新譜も借りてきた。
- 『心霊玉手匣』(アムモ98)
まずは新譜です。『ほん呪』を離れた岩澤宏樹氏の新たな怪奇ドキュメンタリーシリーズ。異なるところで撮影された怪奇映像が、ひとりの奇妙な女の存在に辿り着いていく。
これは素直に面白かった。映像の出来映えや信憑性ではなく、取材の過程をきちんと描いていくことで恐怖を盛り上げたり視聴者の関心を惹く、ということが完璧に出来ている。撮影者や証言者のその後を辿っていくと、どんどん事態が思わぬ方向に転がっていって、この手の作品ではちょっと長めの90分という尺、飽きることがありませんでした。
この作品の場合、もうひとつ効いているのは、演出補の存在です。『ほん呪』で完成された、スタッフのキャラを立ててドキュメンタリーの展開に彩りを添える、という趣向は、舞台を移したこちらでいっそう研ぎ澄まされてます。潜入調査を押しつけられた新人の暴走と、そのあいだの中心スタッフの振り回され具合が愉しくて仕方ない。
描かれていることの真偽をさておいても面白い、と言えるのは、こーいうシリーズではいちばんいいことです。店では1枚しか置いてなかったくらいで、岩澤宏樹の名前に注目しているようなひとでないかぎりチェックしてないかも知れませんが、出来れば順調に巻を重ねていただきたい。
- 『マッハ! ニュー・ジェネレーション』(KLOCKWORX)
で、こっちが無料チケットで借りてきたもの。『マッハ!』シリーズに携わったパンナー・リットグライ監督が、若いスタントマンたちを起用して撮った2011年の作品です。ハリウッド映画に起用される、と喜んだのもつかの間、若きスタント・チームは悪辣な企みによって、賭けのコマに利用されてしまう。
激しい肉体派アクションがどーしても観たくなったので選んだ作品ですから、その意味で満足はしているんですが、内容的にはあちこち不出来。ドラマの構成やサプライズの演出に躓いているのもさることながら、アクションの構成にもミスがあるのが残念。アクションの質、という点では期待大のタイ映画ですが、やっぱり国際的に訴えられるスターを生み出すか、他の国でも通用する“映画としてのクオリティ”を高める必要がありそーだなー、と実感。
詳しい感想はほとんど書けていたんですが、この項を準備するのに手間取っているうちに日付が変わってしまったので、明日に見送ります。
コメント