レンタルDVD鑑賞日記その467。

 今回は、システムがちょっと変更になったビデオパスで、試しに借りてみました。1年くらい前に2巻ほど借りて、微妙な印象しか受けなかったため、ほったらかしになっていたシリーズです。

 2巻を観たときの感想を読み直すと、微妙、と言いつつもとりあえず様子見するつもりでいたんですが、久々に、新しめの作品を観てみたら……思いのほかヒドかった。いちばんヒドいのは最初のネタです。20年ほど前に話題になった、見る人によって怪奇現象を見つける場所が変わる映像、それを発見した人間が、再生している画面を映している様子……といった設定だけなら、けっこう面白そうに響く。実際、“見るたびに映像が違う”という話は『新耳袋』にも登場しているので、あっても不思議はない。

 しかし、本篇での触れ方は、まったく説得力がないのです。扱われている映像の正確な出所が解らない、というのはまだいいとしても、問題の映像が実際に世間で話題となったものなのなら、それを紹介した映像、或いはその存在を仄めかす記事など、具体的なものを引用してくるべきでしょう。それがないから、どうも信憑性に乏しい。大元の映像が、ホラー映画の1シーンとして撮影された、というのなら、その点について取材した記事が当時、或いはもっと最近に存在していても不思議はないでしょうに。

 他にも細かいアラが多すぎて、まったく説得力のない映像になってしまっているが故に、続く映像にも信用がおけなくなってしまう。迂闊に“呪い”だとか“浮遊霊”とかいう説明をナレーションで持ち出すドキュメンタリーは胡散臭くなるんですから、説明の仕方くらい工夫しましょう。そうでなくてもこの作品、映像がぜんぶ合成っぽいんですから。

 微妙、と評していた2巻からあいだに12本も重ねてまだこのレベルなら、他の巻のクオリティも推して知るべし、というところかも知れません……。

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