きのうからようやくTOHOシネマズも戦列に復帰、新作映画の封切りも再開しました。本日よりようやく、従来のスタンスで映画館詣でに戻れます。
外出自粛明け初の封切り鑑賞に選んだのは、私にとっての最寄り映画館であるTOHOシネマズ上野。午後くらいから雨になる予報が出てますが、とりあえず午前中は保ちそうなので、自転車にて移動。これも久々です。
休業中にちゃんと準備を重ねていたようで、コンセッションの前には距離を保つためのガイドとしてテープが床に貼ってあり、カウンターにはアクリル板の仕切りが設置されている。更にスクリーンへの入り口前には、正面に立つだけで検温が出来る端末が用意されていました。……今朝も『Fit Boxing』を律儀にこなしていて、しかも自転車で移動してきたあとだったので、体温上がってて弾かれたらどうしよう、とちょっと身構えましたが、問題なく通過できました。
場内に入ると、TOHOシネマズではお馴染みのCINEMA CHANNELが流れ始めた。こちらもそのワンコーナーを、新型コロナウイルス感染症拡大予防への取り組みの説明に割いている。果たしてこの映像はいつまで使われることになるやら。
鑑賞したのは、大手スタジオにすり寄ることなく独自のスタンスで作品を発表し続け根強いファンを保つジム・ジャームッシュ監督の最新作、突如として蘇ったゾンビとの戦いを、およそあり得ないような緩さで描いた『デッド・ドント・ダイ』(LONGRIDE配給)。非常事態宣言発効前に先行上映していて、そのとき観るつもりだったんですが、結局本来の封切りがきのうまで先送りになっていた1本でした。たぶん映画館の再開とともに封切りになるはず、と睨んで、外出自粛明けにまず観る新作はこれ、と心に決めてました。
想像よりも更にオフビート。ゾンビ映画らしい不穏さ、緊張感をしっかりシチュエーションや演出として盛り込んでるのに、盛り上げも伏線回収も敢えてしない、というスタンスで話が進んでいく。やたら淡々と事態を受け入れ粛々とゾンビの首を刎ねる警官とか葬儀屋とか、随所にちりばめられる謎の多い会話が癖になります。生前の習慣に縛られてスポーツしてみたり薬局に群れたり、挙句はスマホ片手に電波を探し回ってる姿に諷刺性を観るのもいいんですが、ジャンル映画の表現を伸び伸びと弄ぶ不思議な空間をとりあえずは素直に楽しんだほうがいい。ゾンビ映画ならやっぱり怖くなきゃ、とかロメロ作品にあった批評性の強さが大事、と考えてるひとには向かないかも知れませんが、私は好き。特にティルダ・スウィントンの謎すぎる格好良さがたまらない。
鑑賞後、いつもなら近場で昼食を済ませるところですが、今週はもう2回外食しているので、きょうはいいだろう、と家に帰って食事を摂りました。まだまだ人出は少ないとは言い条、私がよく行くようなラーメン店はおおむね座席を減らして対応しているはずで、だいぶ待たされる可能性もあったので。また来週も可能な限り映画館に足を運ぶ予定なので、次の外食はそのときに。
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[…] 原題:“The Dead Don’t Die” / 監督&脚本:ジム・ジャームッシュ / […]