きょうは出かけるタイミングを逸してしまったので、自宅にて、配信で映画を観ることに。あんまり時間もないことだし、短めのものを……とチェックしてある中から漁った結果、我ながら変なものを観てしまった。
『イップ・マン』シリーズに携わったエドモンド・ウォンとハーマン・ヤウが、イギリスの著名な戯曲を翻案したコメディ、結婚パーティの催される日に家族の本性が次々と暴かれていく様をコミカルに描いた『夜の珍客』(Netflix配信)。
異様に凝ったセットとか不思議な映像加工、そして過剰なくらいに突飛なキャラクターで笑わせつつも、毒をまぶしたコメディ。さすがにみんなアホすぎだろ、という気はしますが、人間の持っている独善性や幼稚さを戯画化していて、なかなか楽しい。惜しむらくは、せっかく張った伏線をほとんどほったらかしにして幕を引いていること。どっちみちこの人たち、大変なことにならざるを得ないんだけど、そこはむしろちゃんと描いて欲しかったな~。
むしろ引っかかるのは邦題のほうです。もともとは『夜の来訪者』という邦題で知られるイギリスの戯曲がベースになっているから、本篇の邦題もそれに寄せたのでしょうけれど……劇中、最後まで日が暮れもしないのよ。さすがにちょっと考えた方がよかったんではなかろうか。
日本で劇場公開はされてない(映画祭ではかかったかも)本篇を私が鑑賞したのは、Netflixで“ドニー・イェン”を検索したところ、出てきた1本だったから。まあたぶん特別出演なんだろうな、というのは解ってたので、1時間ちかく出てこなくてもあんまり気にならなかったんですが――この登場の仕方は想像してなかった。これはこれで面白い。そんなにいい作品とは言えませんけど、個人的に観てよかった、と思えるくらいにいいドニー・イェンでした。
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[…] 原題:“浮華宴” / J・B・プリーストリーの戯曲『夜の来訪者』に基づく / 監督:レイモンド・ウォン、ハーマン・ヤウ / […]