昨年7月リリースの『封印映像48 真っ赤な風船』を鑑賞。重い病に苛まれた人物が病院での闘病を記録してるときに遭遇した不可解な出来事“やさしい看護師さん”、夫婦が気晴らしに始めた農園を荒らされる被害に隠れた異様な事実を記録した“野菜泥棒”、公演の終わった会場を点検していた撮影者が見舞われた恐怖“着席”、カップルが公園で見つけた風船につきまとわれる表題作の全4篇を収録。
今回は全体的にちょっと工夫があって面白かった。肝心の怪奇映像そのものは例によって加工感が強くて微妙なんですが、怪異の前後の展開、取材部分で描かれる背景でちゃんとフックを設けていて、怪奇ドキュメンタリーとしては決して悪くない……一般的な、純粋に怖い映像を求めてるひとが満足するかどうかは別ですが。
その伝で言えば、いちばん微妙なのは表題作だったりする。投稿映像の展開自体は嫌いじゃないんですが、そのあと、ドキュメンタリー部分の不自然さが他のエピソードより強い……ようは、霊能力者を安易に出して、説明に使うのは良くないんだと思う。内容に飛躍があっても許容されるような気分になってしまうけど、観る方は納得してないんだぞ。だいたいここに登場する霊能力者さん、毎回大して役に立ってないんだから、いい加減使わないほうがいいのではなかろうか。ときどき登場する謎の外国人の方がまだ説得力はある。
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