6月2日のレポート。
点検のためにバイクをお店に預けたあと、近辺をぶらぶらして時間を潰すことに。ついでに、やや早めの昼食を摂ることにしました。
浅草通り界隈に行ってみたい店がある……はず、なんですが、地図も見ずてきとーにぶらついていたので、発見できない。適当なところで諦め、広小路のほうで探すことにした。
ただ、この日は好天で暑かった。延々歩いていると体力を消耗する。まさかここまでみっちり歩くとも思わず、栄養補給、水分補給の用意もなかったので、次第にクラクラしてきた。どこに店があるのか解らないまま彷徨うよりは、と、アトレ上野の山下口へ。
ここには3つのラーメン店が軒を連ねている。一蘭と六厘舎は何度か訪ねている、が、1店だけいちども立ち寄っていない――そう気づいて、思い切ってここに立ち寄ることにした。
訪れたのは、新宿に本店を構える鯛塩そば灯花 アトレ上野店。注文したのは店名にもなっている鯛塩そばに味玉を添えたもの……食券機のディスプレイでは、味玉は半分に切ってあった気がするが、まあいいか。
魚で出汁を取っているお店によるあることですが、着丼するといきなり独特の香りが、マスク越しでも香ってくる。あからさまに魚の匂いなので、苦手な人でもいただける、とはちょっと言えない。
しかし具材に魚はありません……いや、もしかしたら花の形になっているお麩らしきものが練り物の可能性はあるか。あとはチャーシューに、1本に繋がったメンマ、刻んだ青ネギ。香り付けに、柚子の皮らしきものも添えてあります。
スープは澄んだ黄金色。味わいはマイルド、ふんわりと鯛の甘い風味がのぼってきます。マスク越しの薫りで警戒してしまいましたが、決していやらしさ、クドさはない。とても飲みやすいスープです。
麺は、塩ラーメンでは採用するところの多い細麺ストレート。あちこち巡ってみて実感しましたが、確かに塩系は細麺ストレートがいい。ほんのちょっと弾力を留めているので、歯応えがありながらも啜りやすく箸が進む。スープの優しい味わいとも相性は抜群です。
全体に、過剰に主張はしないけれど、絶妙にバランスの取れた味。作り方によってはチャーシューがくどかったり味玉がエグかったりするのですが、いずれも汁に浸して良し、単独で味わっても良し。ちりばめた青ネギの仄かな苦みが適度なアクセントになって、飽きが来ない。
……と言いつつ、あとちょっと、というところでふと思い立って、卓上のブラックペッパーを振ってみた。適量だと、しょっぱさはほとんど感じない、けれどスープや麺の味がキリッと引き立つようです。ペッパーは定番、とは言い条、こんなにナチュラルに味を際立たせてくれるのはあんまり経験がない。
一蘭は食の細いひとでも楽しめるとはいえやっぱり豚骨、六厘舎はつけ麺主体のお店ならではのボリュームに、私のような食の細い人間はしばしばたじろぐ。特にこのときは、急に暑くなってきたなかを、対策もせずうろうろして消耗しており、胃の具合にも不安があった。それでも一切重たさを感じなかったので、ちょっと濃厚さやボリューム感はいらないかな、という日にはいかも知れません。
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