- 出版社/メーカー: アムモ98
- 発売日: 2019/07/05
- メディア: DVD
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今年7月リリースの『呪われた心霊動画XXX NEO 01』を鑑賞。冨士の樹海で自殺したひとびとの遺留品を撮影することを趣味にしている女性達が遭遇した恐怖“結界”、いわくつきの電話ボックスへ肝試しに赴いた女性の語る奇妙な出来事“留守電の投稿者”、実家の引っ越しに合わせた荷物整理の中で発見された映像“骨壺”ほか5篇を収録。
“NEO”とついてはいますが、あくまでも『XXX』シリーズの続刊です。収録作が100を数えたのを契機に、百物語に倣って新シリーズに移行する、という趣向にしたようです。……そういうことは完結巻でアナウンスした方がいいと思うんだけど。
新シリーズに移行しようが、テイストは変わりません。相変わらず、『ほん呪』フォロワーの中ではいちばん真っ当に怖い。映像自体は作りすぎっぽかったり不自然だったりしていますが、プロセスの見せ方が巧いのです。『ほん呪』でもやっている、スタッフのキャラクターを立ててシリーズとしての個性を生み出す手法をあえて使わないことで、映像やエピソードそのものの怖さ、面白さもより引き立っている。
しかし今回、いちばん感心したのは、“諸般事情により”収録を見送ったエピソードを、タイトルとその説明だけ挟みこんでいる点。そういう紹介の仕方をしていることが怖い、ともいえ、演出としてはなかなかの発見なんですが、しかしこれは諸刃の剣ではなかろうか。いざ収録して、大した話でなかったとしたら拍子抜けになりますし、収録しないままでもシリーズに対する不信感を招きかねない。早めにケリをつけておいたほうが無難だと思うぞ。
基本的には満足度は高いし、実験精神も評価してるんですが、若干技に溺れている印象が出て来ているのが少々気懸かり。でもまだまだ楽しませてくれそうです。
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