内海の小学校時代の同級生・坂木が、女子高生にストーカーを働いたとして追われる身になった。小学生のときから“モリサキレミ”という名前に取り憑かれ、その名を冠して占い師となった坂木のもとに、客として訪れた森崎礼美という少女の家に侵入を試みたのである。実際にはインチキでやっていたはずの占いで、「家に来て欲しい」という彼女からのメッセージを受け取った、と言うのだが……
ゲスト・堀北真希ということで期待していたのですが、ほぼお飾りのような役回りだったので、その意味では残念。話の性質上、事件の関係者に主役がいないのですから致し方がないのだけど。ただまあ、こういう位置づけで存在感をある程度出せている点では無意味ではなかった。
またその分、トリック一発勝負ではない謎解きの仕掛けが見所になっていたので良しとしましょう。一見大掛かりでもありきたりのパターンを踏襲しているに過ぎないのですが、ちゃんと細かく考えられているので重みがある。原作では新作でないと内海が登場していないらしいので、とすると彼女を軸に相当なアレンジが施されているはずなのですが、少なくとも原作を読んでいない目からは無理に合わせたという違和感は覚えませんでした。
原作ファンからすると相当色々言いたいことがあるらしいこのシリーズですけれど、私はやっぱり評価します。湯川と内海の微妙なやり取りもどんどん堂に入ってきてますし。
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