『題名のない子守唄』試写会。

 今週は調整とは言い条、ふたつ締切が続くので慌ただしいのですが、でも当たった試写会はなるべく無駄にしない。進行も思惑通りなので、16時半にお出かけ。

 会場に赴く前に、秋葉原に立ち寄って、今は亡きヤマギワソフトでの予約商品の引き取りへ。が、指定された売り場に指示がないのでしばし迷い、訪れたレジも混乱しているので予想外に手間取る。しかも発売日前のもの2枚を引き取るはずが、1枚は見つからないと言われて片方だけ購入する始末。……確かに、新しい本店が開くのが6日、完全に売り場の分担が完了するのが更に一週あとなので、それまで混乱するのは仕方ないのでしょうけれど、にしてもあまりに手際が悪すぎ。もうちょっと整頓される6日すぎまで引き取るのはやめようかなあ。それ以前に、こんな有様では足も遠のくぞ。

 ともあれ、買い物は済んだので会場へ。今回はなかなか都合のつく人が見つからなかったので、久々にひとりでの試写会鑑賞です。作品は、『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』のジュゼッペ・トルナトーレ監督&エンニオ・モリコーネ音楽による最新作、ある女性の数奇な運命をサスペンスフルに描いたドラマ題名のない子守唄』(Happinet Pictures・配給)。映画道楽のごく初期に鑑賞した『マレーナ』があまりに記憶に鮮やかだったので期待しつつ、サスペンスというので若干の不安があったのですが、いやもう、言葉を失うくらいの大傑作。とある女性の行動を、いっさい背景を明らかにしないまま追っていくのですが、その過程がことごとくサスペンス。まるで背景が解らないのにその行動に釘付けにされてしまう話の呼吸も見事ですが、次第に事情を仄めかしながら、終盤で急激に反転していくような感覚を齎すプロットの深みがすごい。その挙句のラストシーンは確かに“衝撃”でありながら、けれど陰惨な物語にきちんと救いを齎している。本国イタリア最大の映画賞で主要部門総ナメにしたそうですが、なるほどと頷ける大傑作。こいつぁお薦めです。

 終了後はなるべく早く帰宅しようと頑張りましたが、どう頑張っても21時には間に合わず、そんなわけで『花ざかりの君たちへ』は切れ切れにしか観られなかったので、感想も必然的に明日以降に。

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