本当なら先々週土曜日に観るはずだった作品、今日やっと観てきました。日程の都合もありましたが、ネット経由でも安く購入出来る数少ない日のひとつが月曜日*1だったため、なるべく早いうちに、と考えると、今日をおいて他になかったのです。明日は晴天の予報ですが、今日は私が移動している時間帯にもろに雨の可能性が高いらしいので、移動は電車で……まあ、今週はなるべく体力を消耗したくないので、仮に晴天でも電車にしたかも知れませんけど。
訪れたのはTOHOシネマズ新宿。鑑賞したのは、2009年に世界中を驚かせた航空史に残る事件を、名匠クリント・イーストウッド監督が映画化、英雄扱いされながらもその判断を疑われた機長チェスリー・“サリー”・サレンバーガーの立ち位置から描く『ハドソン川の奇跡(IMAX)』(Warner Bros.配給)。本篇がIMAXカメラで撮影された、と知ったときから新宿での上映を期待していた者として、コレを逃すわけにはいかなかったのです……今週末からまた新しいIMAX対応の大作が封切られることを考えると、たぶん最後のタイミングでもあった。
まあイーストウッド監督の作品に対して不安はまったく抱いてませんが、今回も見事な職人ぶり。事故そのものは僅か200秒程度のあいだに起こり、救出も30分足らずで粛々と行われたため、映画の尺には足りないのですが、事故のあと調査委員会によって判断の是非を問われた機長の目線から描くことで、未曾有の事態に遭遇した人物の心の葛藤を中心とし、事故の回想を複数の視座から描くことでより掘り下げることに成功している。結果として浮き彫りになる、決して英雄的な意識から生じたわけではなく、それぞれの職務に就く者のプロ意識と、純粋な良心によって支えられた救出劇の本質が、終盤でゆっくりと沁みてくる。また、公聴会という形ではありますが、クライマックスは一種法廷劇めいた組み立てになっていて、その鮮やかな決着も秀逸。イーストウッド組の驚異的な安定感を改めて証明した1本だと思います。
……さて、今週はいよいよ久々の、文字通りの遠出があります。前述したように、いたずらな体力の浪費は避けたいので、直前の映画鑑賞はこれで最後になる予定……まあ、何のかんので明日も明後日も多少は用事がありますから、どのみちそうせざるを得ないのですけど。
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