素性の知れないイカした男。

 プログラム切替後の火曜日につき、本日は午前十時の映画祭9を鑑賞してきました。まだ東京は梅雨明けしてないはずなんですが、今週は連日の晴天につき、今日は悩むことなく自転車にて移動……体調的にはまだ不安があるから、と余裕を持って出かけたら、所要時間はふだんとあまり変わらず、だいぶ時間が余ってしまった。

 いつものTOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した、午前十時の映画祭9今コマの作品は、黒澤明特集2作目、正体不明の風来坊が剣の腕と奇策で以て、宿場町に巣食う悪党たちを懲らしめる痛快時代劇『用心棒』(東宝初公開時配給)。無断の西部劇リメイク『荒野の用心棒』のほうは観てますが、オリジナルはこれが初めて。

 ……個人的には『七人の侍』より好きかも知れない。あの作品の迫力とか意義の大きさはもちろん否定しないんですが、娯楽映画としてはこっちの方がスゴいと思う。不穏なプロローグから、素性の解らない主人公のあまりに意表をついた振る舞いの数々。それが悪党どもを翻弄するかと思うと、悪党の中にいる切れ者の行動によって事態が混沌としていく。細かなユーモアを鏤めながら、随所で緊迫感を演出し、観る者の心を最後まで掴んで離さず、そして結末は痛快のひと言。観終わって素直に「楽しかったー!」と言える作品でした。ああ楽しかった。ちなみに次回、黒澤明特集ラストの1本は、本篇の続篇的位置づけにある『椿三十郎』です。

 鑑賞後、ふと思い立って、八丁堀の方まで足を伸ばし、麺や七彩で食べてきました。大つけ麺博では特に意識せず3回も選んでるんですが、実店舗は初めて。そんなに並んでないからすぐ食べられそうだ、と思ってたら……奥の死角に並んでいた。そうでなくても、注文を受けてから麺を打つスタイルなので、着席してもなかなか出て来ないため、空腹が過ぎて、却って胃が悲鳴を挙げる始末でした……もうちょっとスムーズに食べられるところを選ぶべきだった……。

 胃の状態がそんなだったので、重かったのは否めませんが、味はさすが。注文したつけ麺のつけ汁は煮干しで、私の好みからするとやや濃いんですけど、打ち立てでモチモチの麺とのバランスがいい……もうちょっと身体に余裕があれば、スープ割りも貰ってたんですが、とりあえず麺を完食したところで退出しました。だって、13時半近くなってるのに、まだ並んでる人がいたし。

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