本日は今年最後の徹夜イベント。いつもなら直前にもう1本観るようにするんですが、今日はそろそろ行きつけの蕎麦屋に年越し蕎麦の注文をしないといけないし、それならついでに食べたい、というのもあるので、朝一番で映画を観てくることに。
それゆえ赴いたのはTOHOシネマズ西新井。複数ある心残りから選んだのは、今年2本目のスタジオジブリ作品、世界最古と呼ばれる物語を、高畑勲監督が独自の解釈と水彩画風のアニメーションで映画化した『かぐや姫の物語』(東宝配給)。
世間的には失敗作扱いされている『となりの山田くん』ですが、他のアニメーションとは異なるタッチでの映像と音楽とのバランスをすごく高く評価していた私としてはけっこう期待していた1本。こちらの新作は好評のようですが、私にはとーぜん、という気がしました。ヴィジュアルの完成度の高さに加えて、『竹取物語』の骨子を壊すことなく、僅か1年に過ぎない姫の幼少時代、そして何故地球に下りたのか、という理由のふたつを加えることで、“人間”となったかぐや姫の喜びと悲しみを見事に描き出した。そうしてとても人間的になった彼女の佇まいが、本当に“絶世の美女”に映る凄さ。『風立ちぬ』もいい映画ですけど、私としてはこちらをより高く買いたい。……あと、よくよく主題などを考えてみると、きのう観た『ゼロ・グラビティ』と表裏一体になっているのが我ながらおかしかった。あちらは宇宙からの帰還を目指し、こちらは宇宙へと戻る話。結果として最後に提示される主題は通じている。どうしてこの順番にしたんだろう俺。
鑑賞後は行きつけの蕎麦屋へ赴き、満足して帰宅。昼寝をしたあと、『ゼロ・グラビティ』の感想の仕上げなどをしてからゆっくり出かける――つもりだったんですが、母がにわかに注文したドルチェグストが届いたため、その設置と試用でバタバタしてまだ手つかずのまま。出発までもーちょっとありますが、たぶんあんまり作業出来ないだろうなー。ようやく頭の方も久々にクリアになったというのに。
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