琢磨は原因不明の病で、まったく目が見えない。療養のために母の郷里である沢衣村に引っ越した彼は地元の学校に転入する。そこで巡り逢った小日向はやみという少女は、教室から孤立し、苛烈ないじめに遭いながら毅然とした態度を取っている。琢磨は彼女を気にかけるが、はやみは優しさを示しながらもそんな彼を拒むのだった……
……盲目の少年の行動にリアリティがない。匂いに敏感で、それを頼りに周囲の状況を把握するという部分はいいんですが、本当に目が見えず、かつある程度行動的な人間はあんなへっぴり腰で歩きませんし、簡単に躓いたりしません。目が見えている人間よりもよっぽど“気配”に敏感ですし、杖の扱いに長けているのです。なんかこれだけで個人的には不愉快。
また、作画の状態が初回にも拘わらず不安定。美少女ゲームが原作の作品にありがちなキャラクターの極端さはいいにしても、全体に噛み合わせが悪いのはどうにかならないものでしょうか。漫画展開の方向性と、はやみを巡る陰鬱な流れが乖離しすぎていて、そのあたりの背景とは別次元に苛立ちを覚えるのです。
原作ゲームの出来は知りませんが、正直このアニメ版第1回の仕上がりはあまり先行きに期待を持たせてくれません。初回で充分イラッとしたので、もう観なくてもいい気はしたのですが、ただ細部の要素は決して悪くはないので、もう少しだけ付き合ってみましょうか。
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