試写会に合わせて急遽ハシゴなんてしてきたので、当然リアルタイムでは観られず、本日録画分で消化。
- 『宝の下駄』
貧乏な家に育った子供は、病床の母親に頼まれて伯父さんに借金しに赴くが、前に借りた金も返せないうちのこととて断られてしまう。落ちこんで家路に就いた子供は、その途中で巡り逢った老人に、宝の出てくる下駄を渡される……
オチにちょっと吃驚させられましたが、しかし要は強欲が不幸を招く、という昔話のパターン。ただ、最後の人物描写は、当人が別に不運とも思っていないような節があり、業の深さを窺わせます。しかし、子供の「逆立ちが得意」という特性の意味にいまいち気づきづらい話です。
- 『内裏びな』
大店のひとり娘・お菊は器量よしで知られていた。成長したお菊は白銀屋の世嗣・孫三郎のもとに嫁ぎ、その愛される人柄で店を盛り立てたのだった。だがある日、ふいと患った病によって呆気なくこの世を去ってしまう。お菊が偲ばれて辛い、と孫三郎は遺品の大半を実家に戻すが、最後まで迷ったのは、彼女が愛した内裏びなであった……
切り絵風の作画が情緒豊かな語りに合っていて、快い話。こういう細やかな情を、決してあざとくなく、厭らしさも感じさせずに描けるのが『まんが日本昔ばなし』のいいところです。
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