『地獄少女』第十四話 袋小路の向こう

 もー疲れてきたのでいい加減付き合うのを止めようかと思いつつ第十四話。つぐみの齎したデータをもとに閻魔あいの“仕事”を追う柴田。今回、あいに依頼をしたのは、役所の職員であった父の死をめぐって、人格者と評判の町長に対して怨みを抱く少女であった……

 雲梯と言われて咄嗟に出て来ないルポライターってどうよ。……いやまあ、そんなんは些末な問題だしど忘れというのもあるので別に構わないんですが、それでも脚本が無茶苦茶。疑惑とそれをめぐる周辺の言動にまったくリアリティがないし、あいの足跡を辿る柴田の行動も支離滅裂です。徒手空拳で当事者に斬り込んで何か得られると思うなんていったいどこの素人だよ。そうでなくても拠り処のないフリーのルポライターなら外堀埋めてからにしろよ!!

 ただ、初期と違って、やりたいことは解らないわけではない。復讐する側、される側にある善悪の彼我の曖昧さを描いて、もともとある復讐の虚しさという側面を描き出そうとした。それは認める。認めますが――そこにいたる筆捌きが下手すぎてどーしようもありません。このシリーズの脚本家たちはちゃんと書き方を訓練しているのか、まわりはその駄目さをちゃんと指摘せんのか。

 初期は作画レベルだけが唯一の取り柄だったんですが、それすらも最早グダグダ。特に今回はあいを軸としたヴィジュアルを展開する余裕がほとんどなかったぶん、余計に見るべきところがない。前々回・前回とほんのちょっとだけ見直しかかっていたところだったんですが、やっぱり駄目だ。

 本編の出来の悪さを受けてか、今回は予告編で怨みを聞く男の喋り方でさえ横柄で不快感を煽ります。……なんかもう、歯止めが効かなくなってるな。

コメント

  1. たかゆ より:

    確かに今回の予告は今までより横柄さ一割増しですねぇ。「名前は?」の部分がいつもより投げている感じに聞こえました。

  2. tuckf より:

    輪入道のなかの方も思うところがあったのでしょうか。レギュラーなのにぜんぜん活躍してない現状とか。

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