西澤保彦・喜国雅彦・国樹由香合同サイン会atTRICK+TRAP&はじめての吉祥寺

 一部で噂のミステリ専門書店・TRICK+TRAPにて開催された西澤保彦さんと喜国雅彦さん・国樹由香さんのサイン会にお邪魔してきました。どーしてそんなサイン会が催されたのかのいきさつはこちらをご参照ください

 TRICK+TRAPを訪問するのも初めてですが、それ以前に吉祥寺に行くのも初めてだったので、乗り換えを確認しつつ早めに家を出る。お三方と話す時間も設けるため三十分入れ替えのシステムを取っていて、私は三時の回を割り当てられていたのですが、移動がスムーズに進みすぎて、予め指定されていた時間より三十分ほど早く着いてしまった。時間潰しをかねて周辺をしばらくうろうろしてみる。正直波長はあまり合わないが、独特の雰囲気のある面白そうな店や建物が無数にあって、お話の舞台にするには丁度いい感じ。しかし、TRICK+TRAPのホームページに掲載されていた地図から想像していたのと比べて道幅が三分の一ぐらいしかなかったのには驚いた。

 十分前ぐらいにもういちど店の前へ。本当に普通のマンションの一室を利用していて、予備知識なしに飛び込みで入ることはほぼあり得ない店構え。郵便受けのところで待っていると、石井春生さんと遭遇したので立ち話し。

 二時半から参加の皆さんが引けたあと、遂に入店――外観が普通のマンションなら、内部も当然普通の住宅、に手を入れて棚の多い書斎風に設えている。出入り口のところのレジでサインしていただく本の会計を済ませて、奥にいらっしゃるお三方にサインを頂戴する。

 そのあとは、サイン会用の机が設けられたのと棚を挟んで反対側のところで石井さんと、たぶん何度かニアミスしているけどちゃんとご挨拶するのは初めての北原尚彦さんとお話ししたり棚を眺めたり。さすがに専門店と銘打っているだけあって、棚が並大抵でなく個性的。海外小説と国内小説とに分け、文庫はレーベルに拘わらず著者名五十音順で並べている、のはいいとして、別文庫の同じ作品を並べて陳列しているのが面白い。アガサ・クリスティーなら創元推理文庫クリスティー文庫とハヤカワ文庫HM(!)の『アクロイド』が並んでいる、といった案配です。既に出版社でも在庫薄のはずのミステリアス・プレス文庫のアーロン・エルキンスやドナルド・E・ウェストレイクが普通に置いてあるかと思うと、国内作家のこの辺はあってもいいはず、という作家がほとんどなかったりするのは――まあ、入荷の仕方にも癖があるようですし、基本的に棚が限られているので仕方ないところかも。とにかく棚を見ているだけで飽きません。一般書店ではまず置いていないような、噂のカー研究書も普通にあって、色々と買わなきゃいけない思いにも駆られる、ある意味で危険な店です。

 ひととおりサインが終了すると歓談。別にちゃんと誰かが仕切っているわけでもないので、てきとーに混ざったり混ざらなかったり。西澤さんが完結したときに纏め読みするために『デスノート』を積んでいるとか、創元推理文庫のホームズ最後の“あいさつ”は昔漢字で書いてなかったっけとか、奥付に記された“版”をすべて揃えるのは基本的に不可能な理由とか、そんな話をあれこれと。

 四時過ぎに所用のある西澤さんが退出され、私もこのままだといつまでもだーらだらと居ついてしまいそうだったので、四時半ぐらいで離脱。いつもなら取る仮眠の時間を割いての参加だったので、帰り道から現在まで眠気で朦朧としてます。

コメント

  1. 一人囃子 より:

    おお、またしてもニアミスですねー。
    実はぼくは2時の組だったのですが、急遽会社の所用で
    抜け出すことができず、5時前にお邪魔したのでした。
    深川さんと入れ違いになったような感じですね。

  2. tuckf より:

    うあー。またしてもお会い出来ませんでしたか。やたらと居心地が良かったので逆に勢いをつけて出て来たのですが、それが仇となったか。

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