当然ではあるが。
先週の映画鑑賞の帰り、駄目で元々とマリオン九階の受付に確認すると、初回舞台挨拶の回のチケットがまだ購入可能だったので、思わず購入してしまう……してから軽く後悔した。舞台挨拶が厭なんじゃない、朝八時という上映開始時間が問題なのである。土曜日は早起きすることになっているといってもせいぜい七時半、それでは身支度をする余裕もなく家を出なければならない。いつもより三十分ほど早く起床する必要があるが、可能かどうか……
……六時半に目が醒めた。
もともと劇場で軽食を買うつもりでいたので、きちんと身支度を調えると朝食は摂らず出発。チケットは完全座席指定制なので、別にギリギリでもいいのだが、あんまり慌ただしいのもアレなので早めに着くにこしたことはない。ほぼ満席のなか、私にしては珍しい後方四列目の席でゆったりと鑑賞。舞台挨拶のある回にしては珍しく、普通に予告編が流れたのにちょっと驚いた。
作品は、『踊る大捜査線』シリーズからのスピン・オフ映画第一弾、アメリカで交渉術を学び映画版第二弾で警視庁初の交渉人として再登場した真下正義が主人公となり、地下鉄ジャックという手段で挑戦してきた謎の犯人と対決するパニック・サスペンス『交渉人真下正義』(東宝・配給)。予告編の段階から予感していましたが、はっきり言って本家の映画版より面白いです。ちゃんとシリーズならではのお遊びやユーモアを鏤めながら、物語の緊張感がギリギリまで途切れない。もうちょっと駆け引きの面白さを感じさせてくれれば、更に犯人像などに深みがあれば、という嫌みはありますが、全篇で一貫した雰囲気と徹底したサスペンスが出色。『踊る〜』ファンは無論のこと、シリーズをよく知らなくとも楽しめるはずの傑作だと思います。今日はちょっと詳しく感想を書いている時間がなさそうなので、明日以降このへんにアップいたします。いやもう、こんなに格好いいユースケ・サンタマリアも珍しいぞ。
興奮もさめやらぬうちに、舞台挨拶開始。案の定フジテレビアナウンサーの笠井信輔司会にて、主演ユースケ・サンタマリア、水野美紀、寺島進、國村隼、石井正則、小泉孝太郎、本広克行監督が登場。ずいぶん次の回まで時間割に余裕があるな、と持っていましたが、ほんとーにたっぷりと語ってくれました。作中ではとぼけたキャラクターに飄々とした交渉人の顔が合わさって凛々しくさえあったユースケも、さすがに演技を離れると相変わらずのてきとーぶりで、現場でもそうだったようですが舞台上でも適当なことを言う言う。当事者でなくても吹いてるのが見え見えなのがまた楽しい。現場で言われた嘘を鵜呑みにして落ちこんでいたという寺島進のコメントも可笑しかった。
最後に語った本広監督は、自分でも手応えを感じていたために今までになく初日に緊張していたようですが、その自信も宜なるかな、という気がします。人気が高ければ『交渉人真下正義』としての続編もあるかも、ということを匂わせていましたが、冗談抜きで観てみたいぞ。
終了後、いつもならこのぐらいに映画館に着いているという時刻なので、普段ならハシゴするところですが、本日は夕方からまた出かける予定があるので、一箇所だけ寄り道をしてから帰宅。
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