大つけ麺博2022、6杯目は飛騨高山の有名店。

 20日、新宿バルト9で映画を観たあと、寄り道しつつ大つけ麺博に赴き、6杯目をいただいてきました。
 本命は龍介というお店でしたが、若干ながら列が長い。なにせまあまあな距離を歩いてきたあとなのでお腹が空いており、早く座って食べたい。ちょうどこのとき客数の少なかった、第2候補に考えていたお店にしました。

豆天狗の飛騨高山濃厚醤油ラーメン、トッピングは味付玉子。

 今回は飛騨高山の有名店、豆天狗の飛騨高山濃厚醤油ラーメンです。トッピングは味付玉子。
 実はこのお店、名前は知っていた。以前、確か母が駅で行っていた飛騨高山の出店で買ってきた生麺を食べた覚えがあります。まさにそれらしきものをブースでも“よりどり3袋1000円”で販売してたな。安定の美味しさだったので、選ぶにもまったく不安はなし。
 しかしさすがにお店のものだけあって、実に味は深く濃厚……我が家は父の存命中から減塩メニューが基本になっていて、生麺タイプの老麺を買ってきても、母が味の解る程度に薄める習慣になっているので、袋麺の味が一緒なのかは断言できませんが、少なくともお店の方が濃厚で美味しい。
 紹介記事によるとスープは鶏、豚、野菜、煮干しなど複数の食材を炊き込み、3年がかりで仕込んだタレを用いているそうですが、しかし味わいは親しみやすく懐かしい。確かに王道の醤油ラーメンの佇まいなのですが、本当に味わい深いです。
 麺は自家製の中太ストレート。スープと絡む、というよりツルツルと吸いあげていく感じで届けてくれます。こちらはだいぶ素直に入ってくるので、正直強い印象はありませんでした。移動とか薬の準備とかで時間を取られて、お店側が狙っている最初の食感は得られてないのかも知れません。とはいえ存在感がないわけではなく、やっぱり親しみ深いラーメンを食べてるな、と思う。個人的には喜多方の中部と縮れ麺がいちばん好きなのですが、たぶんこのスープにはこの中太ストレート麺が最適です。
 具材も王道のネギ、チャーシュー2枚とメンマ3本、そして海苔1枚。しかしこちらもシンプルだけど考えられている。チャーシューはちょっと薄めですが肉の風味と、適度な脂のコクを追加してくれる。メンマはだいぶ太めで歯応えはなかなか強い。しかし、ちゃんと破で切れるので、ストレスにはなりません。仄かな苦みと歯応えがいいアクセントになってる。
 トッピングの味玉はやや固めだけどとろみはあって、こちらもスープを染みこませるといい相性。終盤は、受け取り口の前に設けた卓にあった小袋入りの故障をかけ、ちょっとアクセントをつけて完食……今回はスープは飲み切りませんでした。濃厚だったので若干の罪悪感が捨てられなかった。
 特異なところはありませんが、ひとつひとつが丁寧に仕込んである、一番安心して食べられるタイプのラーメンでした。なんとなくこのイベントではちょっと挑戦的なもの、独創的なアレンジに期待してしまいますが、だからこそこういうのが挟まると安心します。
 ……余談ですが、座りたくて早く提供してくれるところを選んだのに、飲食スペースで座りやすいところが見つからず、けっきょく立食スペースのほうを使いました。まあ、ただ立ち止まっているだけでも疲労は回復するし、食事は摂れたのでいいんですけどね……・

豆天狗ブースの看板。

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