11月3日に、2021年6月リリースの『心霊闇動画54』を鑑賞。付き合いたての恋人と出かけた公園ではしゃぎながら向けたカメラが奇妙なものを捉えた《すれ違った人物》、入院中の幼い我が子を撮影していたときに記録した不気味な姿《小児病棟》、大学の友人同士で訪ねた廃墟での悪ふざけが思わぬ恐怖と遭遇するきっかけとなる《廃墟かくれんぼ》など、全6篇を収録。
先に感想をアップした『封印映像54』に1ヶ月先行してリリースされてます。あっちの方がスタートは昔のはずなので、気づけば追い抜いてしまっていた……なにせこっち、1ヶ月に1本ペースだからねえ。
しかし相変わらず、基本的にペースが速いことが唯一の取り柄、という感じで、クオリティは推して知るべし。もうちょっと異様さと自然さを巧みに共存させる表現や演出を試みて欲しいなー。
ただ巻末の《廃墟かくれんぼ》はなかなかよかった。怪奇現象として受け入れるには一部のカメラワークが物足りないものの、怪談として、そして視聴者の驚かし方としてはなかなか巧い。いつまで使用されていたか解らない廃墟、しかも既に天井ばかりか床も抜けつつあるところで隠れんぼなんかすんなよ、という怖さもありますが、それも含めてシチュエーションに緊張感がある。個人的に最後のアレは趣味ではないけれど、効果的ではある。
ペースが速いだけあって、練り込みはいまいちだけど、肝心の怪奇映像はまあ観られる。もしかしたらこれがここまでハイペースでのリリースを続けられるのも、適度に愛好家の欲望を満たしてくれるからなのかも。かく言う私も、何のかんのと言いながら次も観ると思う。
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