登りつめた先に、何がある?

 昨日あんなことを書いといて何ですが、今日は映画鑑賞プラス例のアレです……映画はさすがに1本は観ないとあとが詰まってくるし、例のアレは今日含め残すところ2日。心残りを減らしておくために、そして気分転換も兼ねてお出かけです。
 例のアレなので、今日も目的地は新宿。気温は急激に下がってきた一方、空模様もだいぶ冬寄りになって、雲はかかっているけれど雨にまではならないらしい。ゆえに本日もバイクにて移動です……朝、若干寝過ごしたせいで少々バタバタしましたが、使っているルートは土曜日曜の朝方はかなり空いているので、平日より時間はかからない。予告篇を半分くらい諦めはしましたが、出かける前に省略してきたトイレも済ませて、無事に本篇は観ることが出来ました。
 鑑賞したのは午前十時の映画祭13上映作品、フランス・マルセイユを舞台に、ひとりの女を巡り争った末に意気投合したふたりの男が、地元の暗黒街でのし上がっていくさまを軽快洒脱に描いたクライムドラマ『ボルサリーノ』(パラマウント映画初公開時配給)
 ……どうでもいいけど、個人的には“ボルサリーノ”と聞くと『アンダルシアに憧れて』を思い出す。そんなにTHE BLUE HEARTSに興味はなかったのに、なんでか真島昌利のシングルは買って、けっこう聴いていたのだ。
 しかし、この映画はあの曲とほぼ関係ない。泥臭さを感じるあの曲に対し、こちらは基本的に軽快なトーンを貫いている。話が進むにつれ相手が強大になり血腥さを増していきますが、それでも留まる軽妙さは次第に詩情さえ帯びてくる。
 この作品の見所はやはりメインを張る2人の大スター、ジャン=ポール・ベルモンドとアラン・ドロンです。それぞれに無類のオーラを放つ2人が女性を巡る殴り合いから友情を築き、ともに裏社会を登りつめていく。尊くさえある絆は、しかし過酷な騙し合いの世界でいつしか緊張を帯び、それが終盤の劇的な物語を紡ぎ出していく。一見唐突なラストの必然性と、そこで見せるアラン・ドロンのまるで迷子になったような表情が忘れがたい。
 なにせフランス映画なので、溜まっている疲労もあって眠気を催すのも覚悟してましたが、これはまったく退屈する暇がなかった。苦くも快い娯楽映画。

 鑑賞後は予定通り大久保公園に赴き、日本ラーメン大百科にて昼食。腹を満たしたら、さっさと離脱して家路に就きました……諸々片付けて、さっさと作業に戻らねば。

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