味も解らないまま料理するなよ。[レンタルDVD鑑賞日記その848]

封印映像68 ルームロンダリング(Amazon.co.jp商品ページにリンク)

 5月10日に、2023年12月リリースの『封印映像68 ルームロンダリング』を鑑賞。飲み屋の宣伝のための撮影が思わぬ怪異を記録してしまった《呪いの渋団扇》、キャンプ動画を配信する女性を襲う奇禍《貢ぎ物》、スキャンダルを追っていたカメラマンが遭遇した異様な出来事《謎の女》、事故物件の告知義務を解除するため部屋を転々とするアルバイトをしている投稿者が体験した恐怖を捉えた表題作の全4篇を収録。
 つくづくここは、アイディアに表現が追いついてない。それぞれ、怪奇ドキュメンタリーでは珍しいモチーフや展開を採り入れているのに、演技がわざとらしくて受け入れづらい。たとえフィクションと割り切って鑑賞しても拙いのよね。
 また、悪くないシチュエーションなのに、もうひとつ作り込みが足りないのも相変わらず。特にそれが目立つのは《貢ぎ物》です。もし、撮影場所があとあと説明している通りのところなら、たぶん発端となる状況そのものに違和感を抱くはず。ここの説明は、補強しようとして不自然さを強めた感があります。何より、実際の映像に説明とそぐわない部分があるのがいただけない。
 ただ、よりわざとらしさを増す原因だった、スタッフ同士のやり取りが若干減ったことは評価出来る。演出が何処へともなく連れ去られて以来、残ったスタッフがやり取りする様を不自然に挿入するのがどうにも引っかかってたんですが、そういう意味での引っかかりは薄れた……そもそものクオリティが低いのは脇に置いておくとして。

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